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8月24日(34Asia/Tokyo24) 明大コンビが躍動!

戦評

高山と坂本の明治大出身・ドラフト1・2位ルーキーが攻守に光る活躍を見せた阪神が、前半のリードを守り 逃げ切った。

横浜DeNA先発・久保康に対する阪神は初回 二死から高山の左二塁打と2四球で満塁とするが、6番 中谷は二邪飛に倒れる。(久保は初回 上本を左飛に打ち取り通算1500投球回を達成)

その裏  阪神先発・藤浪も石川の内野安打などで二死1・2塁とピンチだったが、10球粘った5番ロペスを変化球で辛うじて空振り三振に斬る。甘い球も多く、ここは不振を極めるロペスの打ち損じに助けられた印象だ。

先手は阪神。3回表 四球の上本を北條が送り、3番 高山が内角球に脇を締め腕を畳んでライトフェンス直撃の適時二塁打を放つ。福留・左前安打で一死1・3塁の後、久保康の暴投で高山が生還して2点目が入った。

先制打の高山 俊外野手が話す。「打ったのはストレート。直前の空振りした変化球を頭に入れていたが、インコースの速いボールにしっかり反応して上手く回転で打ち返す事が出来た」。

4回表には、先頭8番 坂本が変化球をレフトスタンドへ運ぶプロ初本塁打で追加点。一死後 上本・北條の連打と高山・死球で満塁となり、4番 福留の一ゴロが併殺崩れ。悪送球も加わり、さらに2点が入って、阪神が5対0とリードを広げる。DeNA 久保康は、3回2/3( 88球)6安打 4三振 6四死球 5失点(自責4)でブロードウェイと交代している。

坂本誠志郎捕手が初々しく振り返る。「打ったのはスライダー。早い回に追加点を取るために、まずは先頭打者として塁に出ることを考えていた。甘い球をしっかり打ち返す事が出来たし、イイ結果が出て良かった。打った瞬間は『あっ!いったかな』と思ったけど、確信はなかった」。プロ初アーチの記念ボールは、外野スタンドのファンから球場係員の方を通じて、ベンチ裏のロッカールームに届けられた。

新人捕手とコンビを組む藤浪は、5回途中で100球を超えて決して抜群な内容ではなかったが、DeNAの盗塁失敗や牽制死に走塁ミスなど再三の拙攻にも救われて、何とか要所を締める。4回裏 6番 梶谷に変化球を捉えられ 13号ソロ本塁打を浴びるが、前半を最少失点で凌いだ。5回裏には二死から石川・宮崎の長短打で2・3塁とピンチを背負ったが、4番 筒香を直球勝負で空振り三振に仕留めている。

藤浪は7回( 130球)まで投げて、7安打 10三振 2四死球 1失点。「今日は調子自体はあまりよくはなかったが、ピンチでも何とか粘りながら投げる事が出来た。ゲームは作ることが出来たので、最低限の仕事は出来たと思う」。藤浪晋太郎投手は、このように振り返っている。

8回裏には、阪神2人目・高橋が一死1・2塁とピンチを招きサターホワイトに交代するが、サターホワイトはロペスと梶谷を連続三振に斬って、見事な火消しを果たした。最後はマテオが締め括り、阪神が5対1とDeNAを破った。

この試合で阪神・高山は6回表  DeNA3人目・砂田からライト線へこの日3本目の二塁打を放ち、今季12度目の『猛打賞』。1998年・坪井智哉選手(現DeNAコーチ)の球団新人記録11を塗り替えた。「(先制打は)上手く打ったと言うか、自分でもビックリしたけどイイところに飛んでくれて良かった。一つ上のチーム(3位 横浜DeNA)にこうやって連勝出来ているので(チームは)ホントにイイ雰囲気だと思う」。ヒーローインタビューで高山 俊外野手は、このように語っている。

 「(高山の先制打は)押し込めたよね。一ヶ月位 練習でやって来た事が、試合で出来た。(坂本について)元々 打撃は悪いと思っていない。スイングスピードもソコソコ。意外にパンチ力もある。もっと打てると思う」。金本知憲監督も新人2選手に目を細める。6勝目をあげた藤浪については、「冷や冷やする事が多かったけど、それが持ち味でもある。欲を言えば、もう1イニング(投げて欲しかった)」と話した。

原口の肩の状態があまり良くない事から連夜の先発マスクとなった坂本だが、守備でも北條が一塁へ悪送球を投じた際にしっかり処理して走者挟殺に貢献するなどイイ動きを見せた。矢野燿大作戦兼バッテリーコーチが言う。「(坂本はカバーリングとか捕手がやるべき)当たり前の事が出来る選手。ワンバウンドも一回も逸らしていない。信頼や安定感もある。(今後の)競争の中でイイものを見せてくれれば、次のチャンスはある。オレ自身もイイ悩みだね!」。

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