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7月19日(29Asia/Tokyo19) ファイティングポーズは崩さない

戦評

プロ初勝利を目指す小野は初回を三者凡退に抑えると、先頭打者に四球を与えた2回も後続を打ち取り無失点。

ルーキーの好投に応えたい打線はその裏、今月大活躍のルーキーが勝負強さを発揮した。

先頭・福留の安打と中谷の四球で走者をため、鳥谷の内野ゴロの間に走者がそれぞれ進塁して1死2、3塁。このチャンスで糸原の放った打球は前進守備の1、2塁間を破り、ライト前へ。2者が還り先制に成功した。

援護を受けた小野はその後も快投を続け5回を1安打無失点。しかし6回に3連打を浴び1点を失うと、ベンチは継投を決断。長打力のある左の松山に対してはワンポイントとして左腕・高橋を投入する。四球で満塁となると右の新井に対し桑原がマウンドへ。新井の打球はセンターやや浅めフライとなり、捕球した西岡はホームへ送球。クロスプレーになったが判定はセーフ。ベンチとして最善手を尽くしたが、試合を振り出しに戻されてしまった。

直後の攻撃で先頭の上本が三塁線を破る2塁打で出塁すると、塁上で珍しく小さくガッツポーズ。続くロジャースは四球で歩き、チャンスは作ったがあと1本が出ない。7回にはイニングを跨いだ桑原が適時打を浴び、勝ち越しを許してしまう。試合後は「失点していることがダメなので・・・」と言葉少なに引き上げた。

それでもその裏の攻撃で2死2塁とすると、西岡がセンター前に適時打を放つ。同点としたことで、8回のマウンドには勝利の方程式の一角・マテオを送る。ピシャリと抑えて攻撃につなげたいところだったが、広島打線につかまり4失点。代わって登板した山本も4失点と悪い流れを止められない。なにより心配なのはこの回、高く上がったフライを落球した際、糸原が右足を痛め担架で運ばれた。この試合でも先制の2点適時打を含む2安打と活躍していただけに、金本監督は「調子がいいだけに本当に痛い」と本音をこぼす。

9回にも岩崎が3点を失い、11点差をつけられ敗戦。ゲーム差は9に広がったが、金本監督はファイティングポーズを崩していない。7回に一時同点となる適時打を放った西岡が明かす。「試合後のミーティングで監督からも『まだ諦めずに上見て行くぞ』と気合い入れ直してもらったので、明日休んで、またあさってからやっていきます」すぐ後ろにはDeNAが0.5ゲーム差に迫っているが、視界にあるのは鯉の背中だけだ。

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