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オフトラニュース

この日を忘れずに

2017/1/17

阪神・淡路大震災から22年となる17日、鳴尾浜球場で選手、球団スタッフら約60人が黙祷を行いました。

午前10時からの練習前、球団旗が半旗で掲げられたグラウンドに選手たちが整列。静かに目を閉じ、犠牲者の方々に祈りを捧げました。

ドラフト3位の才木浩人投手(須磨翔風高)は、兵庫県神戸市出身。震災当時はまだ生まれていませんでしたが、「母から、3つ上の兄がお腹にいる時で苦労したという話は聞いています。小学校や中学校の時には、ビデオで被害を見ました。兵庫県出身で、兵庫県のプロ野球チームに入ったのも縁だと思うので、震災があったというのを忘れずにここでプレーできれば」と神妙に語りました。

この日は、藤浪晋太郎投手のブルペン投球を、捕手の後ろから見学。「テレビで見るのと近くで見させていただくのとでは迫力が違って、本当にすごい選手だと改めて実感しました。いいものを見させていただきました」と興奮を隠せません。

「取り入れられる部分も見つけていきたい。一番は体の使い方です。藤浪さんのほうが長いですけど、手足の長さを上手くピッチング動作に取り入れているので、そこを見習っていきたい。話も聞きたいです」。188センチの高校生右腕が、藤浪に弟子入り志願です。

新人合同自主トレは、第3クールがスタート。ドラフト6位・福永春吾投手(徳島インディゴソックス)が、新人一番乗りでブルペン入りしました。

同じルーキーの長坂拳弥捕手(ドラフト7位・東北福祉大)を立たせて30球を投げ、「確認という感じでしたが、その中でも今年初めてにしてはすごく良かったかなと思います。バランス良くしっかり投げられたのが一番良かった」と好感触を得た様子。

香田投手コーチや久保ファーム投手チーフコーチらが視察し、多くの報道陣からの注目を集めながらの投球でしたが、「緊張しましたけど、いざ投げてみたら特に気になることもなく、自分の確認したいことを確認することができました」と冷静に振り返りました。

大阪出身の福永は、「震災を身近に感じる」といいます。

「その日、尼崎の母の実家に帰る予定が、用事ができて大阪に残ったんです。僕が泊まる部屋はタンスが倒れたらしく、もし行っていたらどうなっていたかわからなかった。運が良かったという話を聞きました」

当時は生後8カ月。もちろん記憶はありませんが、震災への思いは心に深く刻まれています。「毎年黙祷を捧げながら、やっていきたいと思いました」。祈りを胸に、この地でプロ野球人生を歩んでいきます。

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