5月14日(JST000000Asia/Tokyo) 執念の采配!歴史的勝利

戦評

今季6戦全敗の相手にまたも先制を許した阪神だが、終盤見事な仕掛けで鮮やかに逆転し伝統の一戦で今季初白星を挙げた。

令和最初となる伝統の一戦。巨人先発左腕・高橋は、初回二死から中前安打で出た糸井に盗塁を許し捕手・大城の悪送球で3塁へ進ませるが、4番 大山を右飛に打ち取る。

阪神先発・青柳に対して、巨人は亀井・大城・田中俊など左打者をズラリと並べた。青柳は、いきなり重信に初球を叩かれ左中間三塁打。開幕から36試合連続出塁(セ・リーグ記録更新)の坂本は辛うじて三直に退けるも、3番 丸にスライダーを右中間へ運ばれる適時二塁打を浴びて、あっという間に先制を許した。4番 岡本にも中前適時安打が飛び出し、青柳は初回2点を献上する。「得点圏なので積極的に行った」丸 佳浩外野手が、先制打に笑顔を見せた。

2回表 梅野の遊ゴロに対して矢野監督からのリクエストも判定は変わらず二死となるが、7番 マルテがカウント2-2からの真っ直ぐを捉えレフトスタンド中段へ鮮やかな3号ソロ本塁打を放って、阪神が1点を返す。ジェフリー・マルテ内野手は、「(あの回)少なくとも1点は取りたかった。良い感じで当たってくれたね!」と振り返っている。

しかし、その後は高橋の低めに集める丁寧な投球に苦しめられる。4回表は大山・右前安打でイニング先頭打者が初めて出塁するが、後続が抑えられた。高橋は6回(103球)まで投げて3安打4三振1四球1失点で後を救援陣に託した。

青柳は2回裏にも一死から高橋・重信の長短打で2・3塁のピンチを招くが、2番 坂本をフルカウントからスライダーで空振り三振。続く丸も三ゴロに打ち取って脱出する。立ち上がりこそ精彩を欠いたものの、青柳はいつもの腕の振りで徐々に本来の投球を取り戻して行った。5回裏は丸・亀井のヒットで二死1・3塁とされたが、6番 大城を遊ゴロに打ち取っている。

巨人が継投に入った7回表 2人目・アダメスから先頭・福留が中前安打を放つと阪神ベンチは代走・江越を送って勝負をかける。梅野・犠打、マルテ・四球で一死1・2塁となり、巨人は今季14試合連続無失点の3人目・戸根を投入した。阪神も8番 木浪に代打・上本で応戦するが、外角変化球に空振り三振。阪神は青柳にも代打・北條を送り、その北條が初球を左中間に落とす同点適時安打を放ち追いついた。更に近本が歩いて二死満塁として2番 糸原はカウント2-1からの直球を叩く。これが中前への2点適時安打となって遂に阪神が4対2と勝ち越す。

同点打の北條史也内野手が、「打ったのはツーシーム。チャンスの場面での代打だったので、初球から思い切って行った結果がヒットになって良かった」と笑顔を見せる。勝ち越し打の糸原健斗内野手も、「みんなが繋いでくれたチャンスだったので、何としても走者を還そうという強い気持ちで打った。やぎ(青柳)も頑張って投げてくれていたので、勝ち越すことが出来て良かった」と振り返っている。

青柳晃洋投手は、6回(103球)7安打 5三振 1四球 2失点。「立ち上がりからリズムが悪くなってしまったが、野手の方々がしっかりと守ってくれたお陰で、何とか先発投手としての役割を果たすことが出来た」と話して、逆転してくれた味方野手に最敬礼だった。

今季を通して初めて巨人をリードする展開となった阪神は、7回裏に救援陣の切り札ジョンソンを起用する。ジョンソンは二死から丸に四球を与えるが、この回 坂本・岡本から空振り三振を奪うなど抜群の安定感を見せた。8回裏は藤川が登板。一死後、代打・立岡を歩かせたが、田中俊・山本を連続三振に斬る。最後はドリスが代打・阿部と重信から三振を奪い、坂本を二飛に打ち取って試合終了。阪神が4対2で7回戦にして今季初めて巨人を破った。2回以降粘って好投した青柳が3勝目。開幕からのセ・リーグ記録を更新していた巨人・坂本の連続出塁は36試合でストップしている。

ヒーローインタビューで糸原健斗内野手は、「(打球が抜けた時は)めちゃくちゃ嬉しかった。(巨人には)これまでやられてたんで、やり返してやると言う気持ちで。今日は絶対勝ちたいと思ってたので良かったと思う!」と興奮気味に答えていた。

「(7回表の代打攻勢は)あそこしかない!と言う位の思いで行った。控えの北條もね!ベンチでいつも一番声出してる選手があそこで打ってくれると言うのは凄く嬉しいし・・」。矢野燿大監督も声が上ずる。「単なる一勝かもしれないけど、ウチにとっては単なる一勝ではない。・・・今はちょっと興奮してるからアレやけど、後から噛み締めるような一勝になると思うし。チーム全員で勝った一勝だと思うんで。そう言う意味で忘れられない巨人戦の勝利だったので、これからもっと勝てるように頑張って行きます」。

「(対巨人の)1勝目だから嬉しいに決まってる。でも、切り替わってるから。明日だよ!一つ勝っただけじゃ(今季巨人に1勝6敗で)まだ借金5つ。だから明日!明日勝てるように頑張る」。清水雅治ヘッドコーチは、既に前を向いていた。試合の中で大きかったのは、青柳の踏ん張りとマルテの一発だ。早い回に1点返した事が逆転に繋がったが、ヘッドはマルテの次打席(四球)に言及する。「(本塁打の次の打席に)また大振りして三振するんじゃなくて、あそこを見てくれたんで。ボクの中では結構嬉しかった。ああいう事が続けて出来るようになってくれれば。見極めて打てるようになってくれれば、もう一つ上がって来ると思う。明日も期待してます」。何事も次が大切だ。

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