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5月13日(JST12000000) 足攻めと一発で見事な逆転勝利

戦評

緊急事態宣言に伴う無観客期間を経て歓声の戻った甲子園、最初の盛り上がりは初回の守備だった。1死1塁から中日は盗塁を仕掛けたが梅野の強肩が炸裂、余裕を持って走者を刺した。直後の攻撃では得点はならなかったものの糸原の四球とマルテの安打でチャンスを作る。ペースをつかみつつある立ち上がりだった。

しかし2回に相手の中軸を連続三振を仕留め波に乗るかと思われた先発の秋山が被弾し先制を許すと打線も沈黙してしまう。援護に恵まれない秋山だったが走者を出しながらも粘り強いピッチングで追加点を許さない。7回に無死1、2塁のピンチを背負っても後続を力のないフライアウト3つに抑え許した失点は本塁打による1点だけ。しっかり試合を作った。

この好投に打線も応える。1点を追う7回、2死から代打の原口が四球を選び出塁すると矢野監督は代走に熊谷を送る。足のスペシャリストは2度の牽制をかいくぐり初球に盗塁を決め得点圏に進んだ。ベンチメンバーの2人が自分の仕事をこなすと次はレギュラーの番。近本がセンター前に適時打を放ち同点に追いついた。8回は岩崎が得点圏に走者を背負いながらも凌ぐと、その裏に2死からサンズが勝ち越しとなる本塁打を左中間に運ぶ。

「とにかくフェンスを越えてくれと思って走ってました。ピッチャー陣が粘ってくれていたので負けるわけにはいかなかったですし、大きい1点になって良かったです」

2-1とリードを奪うと、もちろん最後はスアレスが締めて鮮やかな逆転勝利。貯金を今季最多の15に増やした。

明日からは東京ドームで2位・巨人との直接対決。監督通算300試合目を勝利で飾った矢野監督は「こういう良い形で取れて東京ドームに行けるんでね。気持ちを高めながらタイガースの野球、超積極的、諦めない、全員で戦うという野球を東京ドームでもやっていきます」交流戦前最後の伝統の一戦で首位固めとしたいところだ。

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