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10月10日(Oct202210) 執念の逆転でファイナル進出を決める

戦評

CSファーストステージ突破か、敗退か。運命の3試合目も1点が重いヒリヒリする展開となった。

先発した才木は立ち上がりからフォークを多投、スターターとして長いイニングを投げることよりも目の前の打者に全力で腕を振った。しかし2回に被弾して先制を許し、3回にはワイルドピッチで2点目を失ってしまう。

「大事な試合で先発を任せてもらった中で先制点を与えてしまい負けている展開でマウンドを降りることになり悔しい気持ちです」

ビハインドを背負ったが下を向く選手はいなかった。なおも続いた1死1、3塁のピンチは浜地が1球で併殺打に打ち取って切り抜けた。すると4回、2死から佐藤輝の放った打球は高く舞い上がりそのままバックスクリーンへ飛び込んだ。

「とにかく勝つしかないので、ホームランを打つことができたのは良かったです」

この一発で1点差に迫り反撃ムードが高まった。5回の守りは岩貞が左打者の並んだ打順をきっちり3人斬り。眠っていた打線も6回につながった。

まずは先頭打者の北條が三塁線を破る2塁打を放つ。スタメン起用に応える一打で同点の走者を得点圏に置くと、俊足の熊谷が代走起用される。無死2塁からは近本のライトオーバー適時2塁打で同点に追いついた。さらに1死後、原口が気持ちでレフト前に運んで2塁から近本が生還。ついにリードを奪った。

「ワンチャンスをものにするという攻める気持ちを強く持って打席に立ちました。勝ち越すことができて良かったです」

3-2と逆転した直後の守備ではセンターの近本が左中間への打球をダイビングキャッチ。ビッグプレーでイニングを跨いだ岩貞を救った。8回の守備でも途中出場の熊谷がライナー性の打球を好捕した。抜けていればどちらも長打確実、1点差の終盤で好守備が光った。

リリーフ陣も西純は2度イニングを跨いで無失点に抑え、得意の打撃でも2塁打を放った。湯浅も8回途中からマウンドに上がって2死2塁のピンチを凌ぐ。9回に1死満塁としてしまうと矢野監督が自らマウンドへ向かった。指揮官からの檄を受けた湯浅は「(矢野)監督から『楽しめ』と言われたので、楽しみながらバッターに向かっていくだけでした」と併殺打に打ち取りホームを踏ませず、1点差試合をものにした。

全員野球で熱戦続きのCSファーストステージを突破。矢野監督ラストイヤーの戦いはまだまだ続く。

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