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4月24日(17Asia/Tokyo24) 雨を吹き飛ばす9回の逆転劇

戦評

試合前から雨が降り続くビジターゲームで伊藤将が持ち味を発揮、ひょうひょうとした投球でDeNA打線を手玉に取った。決して打者を圧倒するわけではない。それでも気がつけば凡打の山が積み上がる。4回まで42球で無安打無失点。抜群のゲームメイク能力で攻撃のリズムを作った。

いつコールドゲームが宣告されてもおかしくない天候だっただけに早く先制点が欲しい打線は何度も先頭打者を出塁させた。初回は近本が四球を選び、2回はノイジーが安打。3回は近本が安打を放ち、4回はノイジーが2打席連続でHランプを灯す。毎回無死の走者を出しながらホームの踏めない攻撃が続いていた。

5回の攻撃は9番からだったが伊藤将が安打を放ち、またしても先頭打者を出塁させた。この後、2四球で2死満塁とするとノイジーが四球を選んで押し出しにより先制点をもぎ取った。

味方が得点した直後の大事なイニングに伊藤将は四球を与えてしまうが、ほしい場面で併殺を奪い結果的には3人でDeNAの攻撃を終わらせた。1-0とリードして迎えた6回表に試合は一時中断。30分以上の中断があっても伊藤将の集中力は途切れない。6回まで無安打投球を続けた。

しかし初安打を浴びた7回に逆転を許してしまう。それでも7回4安打3失点(自責点2)は先発として十分な内容。これだけの好投を見せられて野手陣も燃えないわけがない。2点を追う9回、代打・糸原の安打が反撃開始の合図だった。先頭打者を出塁させると近本、中野も安打で続く。3連打で無死満塁とした。この大チャスに森下が死球を受けて1点を返す。そしてさらに4番の仕事、大山がセンター前に同点の適時打を放った。再び無死満塁とするとノイジーの押し出し四球で逆転に成功。木浪の適時打でも加点し土壇場で4点を奪い試合をひっくり返した。

5-3の9回はゲラが2人の走者を出しながらも踏ん張って、引き分けを挟んでの連勝は7まで伸びた。2安打2四球と活躍したノイジーは「今、良い調子で打つことが出来ています。今日の勝ちはチームでつないだおかげだと思います。いつも天気関係なく最後まで応援してくれてる皆さんのおかげだと思います」。有利な展開はそのまま押し切り、劣勢の展開は粘って跳ね返す。週末の甲子園では10連勝達成の可能性が出てきた。

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