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オフトラニュース

捕手で勝負する

2016/12/3

師走に入って最初の週末。いわゆる完全オフになっても、選手は毎日のトレーニングを欠かせません。鳴尾浜など球団施設を使うなり、個人の伝手で環境を整えたりして、それぞれが課題に取り組む季節となりました。

プロ7年目の今季は、4月27日 育成契約から支配下登録に復帰するや一軍デビュー戦から頭角を現し、107試合に出場。打率.299・11本塁打・46打点の活躍で存在感を内外に見せつけた原口文仁捕手も連日、懸命に体を鍛えています。

契約更改の席(11月29日)では、「良いタイミングで一軍に上げて頂いたので、勢いあるままにやれた。(初出場の試合は)アタマ真っ白の中で何も分からず無我夢中でやったと言うのが印象に残っている。捕手で数多く出させてもらって色々経験した中で、来季に繋がるモノが自分の中であったので、そういうところは今後勉強してやって行きたい」と今季を振り返りました。

最大の売りがパワフルな打撃にある事は自明ですが、「打つ方でも規定(打席)に乗ってないんで何とも言えないけど、まだまだ自信と言うのは無いんでね。・・・先ずは規定の打席に立てるように。そこまで行くには成績残さないといけないと思う」と言います。

秋季練習・キャンプでは、「先ずは肩回りの強化が一番で、そこに打撃の強化というのを重点的に」取り組みました。金本監督が来春までに見極めるとする守備位置ですが、もちろん「捕手で勝負する事を強く思って」準備して行きます。「身体のメンテナンスが一番なんで。(シーズン後半、不安を露呈した)肩だったり、腰・股関節・足首・・・捕手にとって重要なところをしっかり鍛えてやって行きたい」。春のキャンプでは一塁手の練習もあると思われますが、「ファーストの準備しててキャッチャーは出来ないんでね。しっかりキャッチャーの準備して、ファースト行けって言われた時に行けるようにしたい」考えであり、あくまで主体は捕手にあります。

原口が捕手にこだわる理由に関して矢野燿大作戦兼バッテリーコーチは、「1試合(マスクを)被って勝てば、その味を覚えれば・・と言うのはある」と言います。「今年の成績からいっても(原口が正捕手になる)可能性は高いけど、そりゃ分からへん。これまで多くの選手を見てきたけど、レギュラー獲れるチャンスで獲れない選手は・・・フミ(原口)もそこに来てると思う。(毎年新戦力が加入して来る中で)原口も今年チャンスあっても、来年どうか分からん」 。

その状況は重々承知の上で、それでも原口は「(捕手は)守備が先ずは一番。勝負にすごく左右されるポジションなんでね。捕手で信頼を勝ち取れるように」扇の要を他の選手に譲るつもりはありません。「先ずは捕手で勝負して数多くゲームに出られるように。攻守に渡って捕手で特に貢献出来るよう頑張る」。

少なくとも、今季は持ち味の長打力で指揮官の心を掴んだ事は確か。「(それでも)来年やってみないと(今季の活躍で何かを)掴んだかどうか?は分からないし、それが再来年になるかもしれない。ホント、必死で結果残せるようにやって行くしかないんで・・」。入団以来過ごした虎風荘から退出して独り立ちする事に関しても、「自己管理とか、そう言うところをしっかりして野球に繋げて行けたら!」と、苦労人らしく気持ちを引き締める原口でした。

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