またしても雨が降った。大竹の登板予定日にはよくあること。そして4戦4勝の左腕にとってはお立ち台に上がることもいつものこと。安定した投球でチームを連勝に導いた。
小雨の降り続くマウンドでも自慢の制球力は変わらない。緩急をつけて目線をズラしつつきっちりコースに投げ込んだ。3回に野手の間に落ちるややアンラッキーな先制の適時打を浴びても打線がすぐに取り返してくれた。
1点を追う3回に連続四死球をもらうとこのチャンスを逃さない。近本の適時打で同点とし無死満塁からノイジーの犠牲フライで勝ち越しに成功した。この後さらに2点を加え一挙4得点。前日と同じく鮮やかな逆転劇で試合をひっくり返した。雨粒は大きくないとはいえ、天候の不安定な試合では普段以上にリードしている側が有利になる。4回にもノイジーの適時2塁打で加点、リードを4点に広げた。
援護点をもらった大竹は要所で併殺を奪い6回を1失点、きっちり試合を作った。
「絶対勝ちたいという気持ちでマウンドに上がりました。僕にとって雨はしょうがないと割り切りでやっているので、雨で逆に元気が出るぐらいの気持ちでいきました。次回以降も全身全霊で頑張ります」
7回からは前日に1軍登録された浜地がマウンドへ。先頭打者の打球はライトの島田がフェンスを恐れずファールフライをスライディングキャッチ。果敢なプレーで甲子園を沸かせた。8回は岩貞、加治屋とリリーフ2枚を投入してDeNAの反撃を1点で凌ぐ。その裏には近本の適時2塁打とノイジーの適時打でダメ押し点を奪い突き放した。2安打3打点のノイジーは「こんなに多くの人たちにサポートされてプレー出来るのは本当に幸せです」と甲子園のファンに感謝した。
5点のセーフティリードを持って迎えた9回はK.ケラーが無失点に抑えて逃げ切りに成功。首位攻防戦に連勝し、同率の首位に浮上した。しかもこの1勝で岡田監督は指揮官として通算600勝を達成した。ただ岡田監督がそのことに気付いたのは試合終了後。それだけ目の前の試合に集中している証でもある。順調なら監督通算勝利数は今季中に660勝を超えるはずだ。
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