登板の度に好投する村上の認知度が急激に高まっている。オールスターファン投票中間発表でセリーグ先発部門の2位につけた。しかも1位の巨人・戸郷とは僅差だ。今季の村上は中継ぎスタートだったこともあり投票用紙に名前はなし。1票を投じるには紙なら背番号のマークシートを塗りつぶすか、web投票なら別ページに進む必要がある。手間をかけてでもオールスターで見たい、プロ野球ファンにそう思わせるだけの活躍を続けてきた証だ。

ファンの期待に応えたい交流戦前最後の登板は粘りのピッチングで試合を作った。走者を背負っても後続を断つ。冷え込む神宮球場は決して好ましい条件ではなかったが6回まで投げて失点は本塁打による2点だけ。しっかり先発の役割を果たした。

「全体的に試合を作ることができたかなと思いますが、球数が増えてテンポが悪くなってしまった場面もあったので、しっかり修正して、次回もっと良い投球ができるように頑張りたいです」

この試合ではその村上以上にノイジーが活躍した。オールスターファン投票では外野手部門の4位。ジャパニーズドリームをつかむため海を渡ってきた助っ人がバットで猛アピールだ。3回1死満塁のチャンスではセンターへ先制の2点適時打を放った。

「打てるボールをしっかり狙って打ちにいきました。打点を挙げることが出来て良かったです」

1点差に迫られた7回には近本、中野が連続四球を選んで無死1、2塁。ノイジーに対してもボールが先行すると狙い澄ました一振りが試合を決めた。左中間スタンドへ3点本塁打。今季4号アーチはリードを4点に広げる価値ある一発となった。

「何とか点を取りたい場面で打ち損じせずに打てて良かったです。皆さんの声援が力になりました」

終盤は浜地、及川が無失点リレー。9回にK.ケラーが1点を失ったが最後は岩崎が締めて逃げ切った。3連勝を飾り貯金12。「今季最多の貯金◯◯」明日以降もこの文字を見る日々が続くはずだ。