思い切りの良い森下に1番を任せ、7番・レフトで豊田が今季初スタメン。岡田監督が起爆剤としての活躍を期待した2人の右打者がビッグイニングを呼んだ。

森下は試合開始直後の1球目から積極的にスイング。良い当たりのレフトフライを放っていた。豊田もファームでは打率.329の好成績を残し、2回には嬉しいプロ初安打をマーク。そしてファンを沸かせたのは両チーム無得点の4回だ。1死1塁から豊田がレフトフェンス直撃の2塁打でチャンスを拡大した。1死2、3塁からは梅野の内野ゴロで3走・原口が本塁突入し、巧みなスライディングでタッチをかわす。先制のホームをかすめ取った。さらに1死1、3塁からは木浪がライト線へ適時2塁打を放つ。

「直前で（原口）フミさんが熱いプレーでチームに勢いをつけてくれていたので、なんとかもう1点という強い気持ちで打席にのぞむことができました。いい形で打線がつながって得点が取れてよかったです」

追加点を奪うと森下がレフトオーバーの2点適時2塁打を放った。

「（木浪）聖也さんがタイムリーで楽な形で回してくれたので僕も続いていくだけでした。コンパクトに打つことができたと思います」

2回の2死満塁、3回の1死1、2塁のチャンスは逃していたが打線がつながり一挙4得点。試合の流れを大きく引き寄せた。

先発の西勇は立ち上がりのピンチを切り抜けると2回からは低めとコーナーに散らす投球で快調にアウトを重ねた。ストライク先行でテンポ良く無失点投球を続けた。

好投の西勇を援護すべく打線は7回に原口がレフトスタンドへ滞空時間の長い一発を運んだ。今季2号で加点しリードを5点に広げた。

「初球から自分のスイングができるように、しっかり準備して打席に入りました。もう1点欲しい試合展開だったので、いい場面で打つことができてよかったです」

8回までの球数がちょうど100球だった西勇は9回もマウンドへ。安定感抜群の右腕は最後までホームを踏ませない。今季初完封勝利を挙げた。

「長いイニング投げることを心掛けて冷静にマウンドに上がることが出来ました。ピンチでもリズム良く守ってくれましたし、梅野のリードも冴えてましたし、それ通りに投げることが出来たので良かったです」

攻守両面に手応えをつかみ、明日からはソフトバンク戦。福岡の地でも投打のかみ合う試合を展開したい。