後半戦の開幕マウンドを村上が任された。今季の甲子園では7試合に先発して防御率0.74、連覇のためには昨季のMVP右腕の活躍が欠かせない。立ち上がりに無死2、3塁のピンチを背負ったが初回からギアを上げた。強いストレートで押し込み中日打線の中軸に仕事をさせない。無失点で切り抜けた。
打線はその裏に近本の四球から2死2塁とすると佐藤輝がライト前に安打を放つ。2走・近本のホーム突入は際どいタイミングだったが高度なスライディング技術でタッチをかわしながら先制のホームをかすめとった。
「ランナーを絶対、還すという気持ちで打席に入りました。しっかり浮いてきた球を捉えようというところで良い当たりを打てたので良かったです。(近本の走塁は)助けられたというか、ナイスランだったと思います」
さらに2死2塁から大山もライト前への適時打で続く。上位打線がチャンスメイクし佐藤輝、大山が打点を稼ぐ理想的な形で2点を先制した。
援護点をもらった村上は粘りの投球を続けた。3回に無死満塁、4回に2死2、3塁としてしまったがこの大ピンチも凌いだ。6回までに11安打を浴びながらも1失点に抑え先発の役割を果たした。
「ピンチばっかりだったんですけど最少失点に抑えることが出来て良かったです。低めにしっかり投げ切ることとフォアボールを出さないことを意識してやってました。インコースもうまく(坂本)誠志郎さんが引き出してくれてうまく抑えられたのかなと思います」
打線は2回以降追加点を奪えていなかったが森下が一振りで試合を決めた。2-1と1点リードの7回、坂本の安打から2死1、2塁とすると森下が振り抜いた打球はレフトスタンドへ一直線。完璧に捉えた3点本塁打でリードを4点に広げた。
「手応え良かったので当たった瞬間に入ったなと思いました。この感触をずっと待ってました」
リリーフ陣も7回と8回は石井から桐敷へとつないでパーフェクトリレー。9回はゲラが締めて逃げ切りに成功、粘り強さも派手さもあって後半戦は白星発進となった。8月は長期ロードが待っているだけにこの甲子園6連戦で多くの勝利を重ねたい。
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