やらかしたら取り返す。森下が守備のミスをバットで挽回した。初回の守備で走者を余分に進塁させてしまい、これが響いて犠牲フライによる先制点を与えてしまった。だが直後に1死2塁で打席に立つと強い打球がセカンドのグラブを弾く。同点の適時打を放った。
1-1の2回には坂本、高寺の連打でチャンスを作り近本の内野ゴロの間に勝ち越しに成功した。しかし3回以降も毎回安打は出るが決定打が出ない。5回までに9安打を放ちながら3点目を奪えずにいた。
7月20日以来となる1軍マウンドでデュプランティエは粘り強く腕を振った。5回まで投げて犠牲フライによる2失点に抑え試合を作った。得意の奪三振ショーとはならなかったがそれは秋のもっと大事な時期に見せてくれるはずだ。
2-2の後半はリリーフ陣も粘った。ドリス、湯浅がピンチを踏ん張り、8回は及川が三者凡退。すると眠っていた打線も8回に目覚めた。
2四球と坂本の安打で2死満塁とすると代打で木浪が打席に向かう。満塁男の威圧感は相当なもの。押し出し四球で勝ち越し点をもぎ取った。
「ネクストで満塁来るな、と思ったので打てると思って打席に入りました。1点取ることだけを考えてました」
打順がトップに返ると近本が右中間を破る走者一掃の3塁打を放ち一気に突き放す。終盤に4得点のビッグイニングを作り試合を決めた。
「僕にまわってるということは1点入ってるということなので何とかなるだろうと思ってました。良い感じに力が抜けたのでカーブに合わせられたと思います」
6-2の9回は石井が3人でピシャリ。藤川監督が現役時代に樹立したセリーグ記録、38試合連続無失点に並んだ。
「しっかりゾーンの中で勝負出来たのでそこは良かったかなと思います。(藤川監督の記録に並び)恐れ多いというか大変恐縮しております」
どちらに転ぶかわからない展開を勝ち切りまたしても貯金が増えてマジックが減った。才木が先発する明日の試合でも同じ現象が起きそうだ。