今年最後の甲子園での伝統の一戦、夏休み最終日も手に汗握る1点を争う好ゲームとなった。
先発の才木は2回に連打を浴びて無死2、3塁のピンチを招くがライナーゲッツーもありピンチを切り抜けた。野手陣では7番・レフトで今季初スタメンの小野寺が第1打席で安打を放ち、守ってもスライディングキャッチ。攻守に持ち味を発揮した。
3回には近本の四球と中野の安打でチャンスメイク。1死1、2塁とすると森下が三遊間を破る先制の適時打を放つ。キャリアハイを更新する74打点目を叩き出した。
「才木さんに先制点あげることが自分の役割だったので、いい結果になって良かったなと思います」
援護点をもらった才木は4回の先頭打者に2塁打を浴びるが後続を抑えて無失点。要所で低めのフォークが決まり連続三振に仕留めた。5回と6回は三者凡退。しかし7回につかまってしまう。右中間を破る当たりで生還を狙った1塁走者をホームタッチアウトにする見事な中継プレーはあったものの、この回だけで5安打を浴びて3点を失いベンチに退いた。
1-3とビハインドを背負ったがその裏、小野寺の安打をきっかけに打線がつながった。2死後に近本が長いトンネルを抜ける一打、レフト線への2塁打を放つ。2死2、3塁から中野の2点適時2塁打ですぐに同点に追いついた。
さらに頼れる中軸が長打で続く。「(中野)拓夢さんが同点にして場面を作ってくれたんで、思い切って真っ直ぐ振り抜きました」という森下の適時3塁打、佐藤輝の適時2塁打で2点の勝ち越しに成功。3点取られた直後に4得点を挙げ5-3と2点のリードを奪った。
8回は異次元の防御率0.19を誇る石井が期待通りに無失点。9回は経験豊富な守護神・岩崎が1点を失うものの2死満塁を凌いで試合を締めくくった。
終盤の逆転勝ちでマジックは7。8月は長期ロードに出ていた分、9月はホームゲームが多い。15日までの12試合中8試合を甲子園で戦う。満員のファンの中での胴上げに向けてラストスパートに入った。