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9月7日(th0000009) NPB記録更新の最速ぶっちぎり優勝

戦評

マジック1で迎えた試合で優勝請負人、才木が先発マウンドに上がった。2年前の9月14日には7回1失点の好投で18年ぶりの優勝を呼び込んでいる。再び大一番での登板に自然と力が込もった。初回から150キロ台を連発。ストレートとフォークのコンビネーションで広島打線をねじ伏せた。

打線は2回に大山の2塁打と木浪の安打で無死1、3塁とすると高寺が犠牲フライを放つ。割れんばかりの声援の中、先制点を叩き出した。

その後も打線はチャンスを作るが追加点を奪えない。5回には好投していた才木が危険球退場となってしまう。大きなアクシデントに見舞われたがこの程度では崩れないチームだから今がある。緊急リリーフした湯浅が5回を抑え、6回は桐敷が広島のクリーンアップから2つの三振を奪って3人でピシャリ。全員がリリーフエース級のブルペン陣はびくともしない。

6回には坂本の2塁打と代打・糸原の進塁打で1死3塁とし近本の犠牲フライで加点。各自が与えられた役割をこなし2-0とリードを広げた。

7回は及川が三者凡退。今季60試合目の登板もきっちり抑えた。8回は3つのアウトを奪ってもほとんど防御率が変動しない異次元の鉄壁さを誇る石井が無失点。9回は経験豊富な守護神、岩崎がマウンドへ。登場曲に選んだのは藤川監督が現役時代に使用していたリンドバーグの「every little thing」。このメロディーが甲子園に流れた瞬間、チームの勝利が確定する。2死からセンターの近本がビクトリーボールをつかみ取るとマウンド付近に歓喜の輪が広がった。

藤川監督は「タイガースファンが日本で最も熱いファンというのは私が生まれる前からですけど、これから100周年に向けてあと10年ありますけどみなさんもぜひ、タイガースの伝統を共に引き継いでいただいて世界に誇れる阪神タイガースにしていきましょう」と挨拶した。

出塁率のリーグトップ7に近本から大山まで1〜5番がランクイン。アウトにならない打者が並ぶ打線の中で佐藤輝が規格外の飛距離で本塁打を量産し、森下と共に打点を荒稼ぎした。チーム防御率も2.13で失点数はリーグ平均より約100点少ない。投打共に隙がなくセリーグの貯金を独占。2位の巨人に18ゲーム差をつけるぶっちぎりの優勝は最速記録を更新するというオマケまでついた。NPBの歴史に強く刻まれる7度目のリーグ制覇となった。

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