レギュラーシーズンも残り9試合。チャンピオンチームのポストシーズンは3週間後から始まるためまだ少し時間がある。ピークをそこに合わせたいが今すぐにでも戦えるほど各自が状態の良さをキープしている。
プロ2度目の、甲子園では初先発の早川がアピールだ。立ち上がりは変化球の制球がまとまらず無死1、3塁のピンチを招いたが浅いライトフライとショートゴロの併殺打で切り抜けた。そこからは尻上がりに調子を上げた。強いストレートで押し込みツーシームでゴロを打たせる。3回には佐藤輝が3塁線への強い打球を飛び込んで捕球するファインプレー。抜けていれば2塁打確実の打球をアウトにした。広島戦2試合でベンチを外れていたが全く問題ないようだ。早川は5回まで69球で無四球無失点。6回無死1、2塁でもホームを踏ませない。要所で併殺を打たせる見事なゲームメイクで先発の役割を果たした。
「前回いっぱいいっぱいになってしまったので楽しんで投げようと思って、自分のピッチングができるよう意識して投げました。野手の皆さんに助けてもらったのが1番だったんですけど前回と違って狙って打たせたボールもあったのですごく良かったと思います。今日はすごい楽しかったです」
打線も若虎がCSで俺を使えとバットで訴えた。両チーム無得点の4回に2死1、2塁から高寺がライト前に先制の適時打を放つ。さらに送球が乱れる間に1走の大山も生還。巧みなバットコントロールで試合の均衡を破った。
「チャンスだったのでなんとか1本出して、先制点をプレゼントしようと思ってました。甲子園で初めてのタイムリー、嬉しかったです」
5回には森下が2試合連続となる本塁打。絶好調モードに入った森下は止まらない。6回には2死3塁の場面で代打のヘルナンデスが適時打を放つ。4得点を挙げた。
リードして終盤を迎えると7回は岩貞、8回はドリスが無失点に抑える。9回は2軍での調整を終えた岩崎が優勝決定試合以来のマウンドへ。守護神はきっちり三者凡退で試合を締めくくった。
選手の状態、試合運び。明日からCSでも問題ない。誰もが試合と勝利に貪欲だ。