セレモニーを終えた後、安藤選手が会見を行いました。
―先ずは16年間の現役生活お疲れ様でした。
ありがとうございました。
―現役最終登板、そして引退セレモニーを終えられた今の心境からお聞かせください。
やっぱり一番は、ほっとしています。
―今日の出番を待つまでの間というのは、これまでのゲームとは違うものがありましたか。
いいえ、いつもと一緒でブルペンでやっぱり緊張していましたね。1年間一軍で投げられていませんでしたが、1年前のことを思い出しましたね。
―1年前とは?
昨年のことですね。昨年ここ(ブルペン)で何回も肩を作ったなという懐かしい光景でした。
―そのブルペンからマウンドに向かうときのファンの大歓声は気になったかと思いますがいかがでしたか。
そうですね、今日は一段と声援が大きくて、自分の気持ちのこもったボールを投げようと思って投げたんですけど、ホームランも打たれて、引退登板でしたが打たれるとやはり悔しいですね。
―その後(気持ちを)切り替えて投げたと思いますが、現役最後のマウンドは新井良太選手のファインプレーで終わりました。
そうですね、良太も最後の日ということで最後、ファインプレーしてくれたというのは嬉しかったです。
―投球開始前、金本監督がマウンドで待っていて、どのような言葉をかけられましたか。
きっちり一人でアウト取れたら、代わろうかということで、もし打たれたら次もいこうかという話をしてくれました。
―マウンドを降りる際には、登場する時よりさらに大きい「安藤コール」がありましたが、それはどんな風にお聞きになりながらベンチに下がりましたか。
もう一言、嬉しかったですね。それ以外の言葉はないですね。
―ベンチに帰ってからTVカメラで表情を拝見した際、涙はなく爽やかな表情をされているように見えましたが、どんな心境でしたか。
プロに入ってなかなか試合で楽しむということが無かったので、今日緊張はしていましたが、最後マウンドを楽しめたのでその笑顔だったと思います。
―挨拶の中で40になるまでやれるとは思っていなかったとおっしゃっていましたが、改めてこの16年間ほぼ一線級で投げられた要因というのは振り返ってどのように感じていますか。
なんですかね。一番はやっぱり変化を恐れずに進化し続けようと思った気持ちですかね。失敗もいろいろしましたけど、向上心を持ってやってきたことが16年間できたのかなと思います。
―ひとつ何か自分の中で忘れられない進化といいますか、上手くいったと思うことは何ですか。
一番上手くいったなということは・・・記憶にないですね。上手くいかなかったことのほうが記憶になります。
上手くいかなかった一番の思い出は、減量したことですかね。自分の思うボールがなかなか投げられなくて失敗でしたね。
―そんな失敗もある中で、常に新しいことをやり続けるんだという原動力は何だったんでしょうか。
怪我もしましたし、でも一番の思いはこの憧れの甲子園で投げたいという強い気持ちだったと思います。
―甲子園という場所はどんな場所でしたか。
本当に野球を始めた頃から、憧れの場所だったので挨拶でも言わせてもらいましたが、そこが仕事場になったのは誇りでした。胴上げされた記憶がないので、今日甲子園で胴上げの気分が味わえてよかったです。
―ご子息たちから花束贈呈を受け取られましたが、何かやり取りはありましたか。
子供たちは緊張した表情をしていましたね。最後打たれはしましたが、自分の投げている姿を見せられてよかったなと思います。
―チームメイトはこれからCSへ挑みます。安藤選手からエールをお願いします。
まだ日本一のチャンスはあるので、今年日本一になれたら現役中に日本一になれたと言えるので、是非日本一になってほしいですね。
―タイガースファンへあらためて16年間の思いをお願いします。
本当に日本一の、いや、世界一のファンだと思っています。16年間いつも背中を押し続けてくれたので、本当に感謝しかありません。
本当にありがとうございました!