―片岡コーチには1度ユニフォームを脱いだ後も相談に乗ってもらったと思いますし、改めてユニフォームを着てコーチとして同じ甲子園の舞台でユニフォームを脱ぐ事が出来たという事にもいろんな縁がありますね
そうですね、去年今年と思う様に結果が出せなくて、やはり申し訳ないというか。もっと自分が打って恩返ししたかったですけどね。
―金本監督に伝えた時はどのような反応でしたか?
監督はもう「おう、そうか、わかった」みたいな感じでした。
―ちょっとびっくりしていた感じでしたか?
たくさん言葉はなかったですけど雰囲気で感じ取って、雰囲気で会話じゃないですけど。言葉以上のものを感じました。
―阪神でプレーした中で印象に残っているプレー、試合は?
サヨナラヒット、サヨナラホームランとかもすごく印象的ですし、兄と一緒にアベック打ったホームランも印象的なのですけど、やはり昨日の試合が一番。一番です。
―温かいファンの声援も印象的でした
あれだけ大声で「良太、良太」と言ってくださって本当に選手冥利に尽きます。
―阪神ファンの温かさを感じる試合だった?
温かさしか感じなかったです。
―阪神でプレーしたプロ野球生活はどのような印象?
辛い事、苦しい事がほとんどでしたけど、甲子園でプレー出来る事、タイガースファンの方の大歓声の中でプレー出来る、お立ち台に立てるというのが、その事を励みに頑張れましたね。
―チームメイトと共に戦ったという印象もある
監督、コーチ、裏方さん、チームスタッフの皆さん、先輩、かわいい後輩たち、みんなに本当によくしてもらって。こんなによくしてもらっていいのかなと思うくらいお世話になった7年間でした。
―昨日グラウンドでも選手たちに声を掛ける事は出来た?
守備に就く前に鳥谷さんが「キャッチボールやろうぜ」と、鳥谷さんから言ってくれて、一番お世話になった方なので。あと後輩は僕が涙を堪えているのを気まずそうに見てましたよね。話しかけていいのかどうかみたいな。
―チームの中でも声を出して、チームに元気をもたらしてくれるという印象がファンの方にも強い印象として残っていると思うのですが
まあ下手くそで不器用でね、本当にそれしかなくてそれだけでやってきたので。そのプレースタイルは最後まで貫けたのかなと思います。
―片岡コーチが「良太の声が戦力だ」という話もされていた
声とか気持ちとかで結果が出るほどプロ野球の世界が甘くないというのはわかっていますけど、それが無いと戦う事が出来ないと自分は思っているので最後までやり遂げましたね。
―一夜明けてプロ野球生活を振り返る時間はありましたか?
本当にすっきりしています、皆さんのおかげで最高の思い出になりましたし、すっきりしています。
―引退後にこんな事をしたいという思いは?
まだ何も決まっていないので、ゆっくり考えたいと思います。
―野球から離れると寂しいですか、それともほっとしていますか?
それはやはり寂しさはありますね。
―ファンのみなさんにメッセージを
12年間、中日ドラゴンズでは5年間、阪神タイガースでは7年間、こんな僕をたくさん応援していただいて、励ましていただいて本当にありがとうございました。最高の12年間を皆様のおかげで送る事が出来ました。感謝しています、ありがとうございました。