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8月6日(tham31) 山中打てず完敗

戦評

メッセンジャーの乱調から序盤で大量失点を喰らった阪神が、打線もヤクルト・山中の巧みな投球に嵌って完敗を喫した。

東京ヤクルト先発のサブマリン 山中に対して、阪神は高山・荒木・鳥谷・福留と上位にズラリと左打者を並べる。初回は3者凡退。2回表は福留・原口の連打で無死1・2塁とするが、後続が抑えられて得点をあげる事が出来ない。

阪神先発は中6日でメッセンジャー。初回 1番 大引の中前安打でいきなり走者を背負う。今浪にはあわや本塁打の大ファールを打たれながらも二死に漕ぎ着けるが、そこから山田・バレンティンに連続四球を出して満塁となる。6番 西田は真っ直ぐで追い込み、カーブで空振り三振に仕留めた。 2回にも先頭7番 西浦に右中間二塁打を浴びるが、後続を退ける。

3回裏は2番 坂口に右二塁打、今浪・右前安打、山田・四球で無死満塁。5番バレンティンは追い込みながらも勝負に行った変化球が悉く外れて押し出し四球となり、先制される。続く西田には初球を狙い打たれて左前適時安打。レフト高山の失策(ファンブル)もあって一気に2者が返った。更に一死後 ルーキー山崎に左前安打で繋がれ、9番 山中の右前適時安打と大引の左犠飛で5点目を失い、メッセンジャーはあえなくノックアウトだ。

ランディ・メッセンジャー投手は今季最短2回2/3(73球)を7安打2三振4四球5失点(自責4)。2点で止めておけば まだ分からなかったが、8・9番に連打を喰らったのが致命傷に繋がってしまったと言えそうだ。原口文仁捕手は「丁寧に行き過ぎてボール球が増え」球数も嵩み、苦しくなったところを痛打された事を悔やんでいる。

序盤で大量リードを許した阪神は4回表 先頭4番 福留がスライダーを強振!ライトポール際へ7号ソロ本塁打を打ち込んで1点を返す。しかし、その後も早いカウントから打って出る猛虎打線は、山中を捉えきれず凡打の山を重ねて行く。若手の多い阪神打線はタイミングを外され、福留以外は特に後半  完全にアンダースローの術中に嵌ってしまった。

阪神リリーフ陣は島本〜サターホワイト〜高橋〜安藤〜松田と繋いでヤクルトに追加点を与えない。この夏場、劣勢の中でブルペンの踏ん張りは称賛に値する。

大量リードに守られた山中は、9回二死で漸く100球に達する理想的なペースでポップフライを量産。結局、6対1でヤクルトが勝利。山中浩史投手は104球 6安打3三振 無四球 1失点と言う素晴らしい内容で、今季2度目の完投勝利を飾った。

「カモにされている。フライアウトが多過ぎる!」。金本知憲監督は憮然として試合を振り返り、完敗の内容にホゾを噛むばかり。片岡篤史打撃コーチも「少しずつ(タイミングを)ズラされた」と語り、前回に続いて捻られたサブマリンに完全に脱帽だ。

KOされたランディ・メッセンジャー投手は、「見ての通りさ!」と多くを語らない。自信を持って投げ込んだ外角直球をボールと判定されてイライラしたところもあったのかも知れない。「球が浮いていた。(神宮の)マウンドが合わないのかな?」と指揮官が首を捻る。いずれにせよ、敗因はしっかり分析して次に備えなくてはならない。4カード連続勝ち越しがかかる日曜の試合へと照準を変えて、猛虎ナインは帰りのバスに乗り込んで行った。

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