初回から見所たっぷりのゲームでじわじわと突き放す。首位チームの地力を感じさせる試合運びでカード初戦をものにした。

先頭打者に本塁打を浴びなおも安打と味方の失策で無死1、2塁とピンチが続く。先発の村上は立ち上がりにいきなり山場を迎えたがここで崩れないのがMVP右腕。昨季セリーグの最優秀選手に選ばれた村上は広島打線の中軸を抑え追加点を与えなかった。

すると打線は1点を追う2回、ノイジーの四球から2死2塁とし坂本が同点の適時打を放った。

中盤は安打性の打球が相手内野手の好守備に阻まれたが3回にファーストの大山が鋭い打球をファインプレーでお返し。好守備でゲームを引き締めた。

1-1の4回には無死満塁から坂本の併殺の間に3走の大山が勝ち越しのホームを踏んだ。6回にも1死1、3塁から坂本の犠牲フライで加点。3-1と2点リードの7回にも中野の2塁打から1死満塁とチャンスを広げ、ノイジーの適時打と佐藤輝の内野ゴロの間に追加点を挙げた。リードを広げると坂本がまたしても適時打を放った。普段は黒子役となることが多い坂本の2安打3打点という活躍もあり6-1と広島を突き放す。9回にもダメ押しの7点目を奪って試合の行方を決定付けた。

打線の援護を受けた村上は80km/h台のスローカーブを織り交ぜた組み立てで最後までマウンドを守る。終わってみれば失点は先頭打者本塁打による1点のみ。見事な完投勝利を挙げた。

「(調子は)めちゃめちゃ良いというわけではなかったんですけどしっかりコースに投げられてましたし、しっかり投げれば大丈夫かなと思ってマウンドに上がってました。カーブや緩急を色々使って抑えないといけないピッチャーなので良い形で使えたのは良かったかなと思います」

4番の大山は安打こそなかったものの3四球を選び3得点。ノイジーは4安打1四球と塁を賑わせた。佐藤輝も復調のきっかけとなるHランプを灯し、打線全体としてももらった10四死球をきっちり得点につなげた。4月終了時点で貯金6。昨季、快進撃を見せた5月戦線に最高の形で入れる。