強いストレートを再現性高く、アウトローにいとも簡単に突き刺す。昨季の村上は精密機械のような制球力が抜群だった。しかし今季はやや高めに浮く球が目立ち、この日も2回に一発を含む3本の長打を浴びて3失点。先制を許してしまった。

打線も前回登板では99球で完封勝利を挙げている好投手、中日先発・高橋宏の立ち上がりに球数を投げさせることには成功したものの攻略には手を焼いた。3回までは1人も走者を出せない。それでも4回に近本の四球と中野の内野安打で走者をため、前川の内野ゴロで1死2、3塁とした。一発が出れば同点のチャンスは作ったが頼みの大山と佐藤輝が三振に倒れてしまう。

援護に恵まれない中でも村上は3回以降しっかり修正した。簡単にスクイズさせず、ピッチャーライナーを好反応で捕球し、6回無死1塁でのピッチャーゴロでは好フィールディングで併殺を奪った。2回以外はホームを踏ませることなく7回4安打3失点、先発の役割を果たした。

反撃したい打線は3点を追う8回、1死から梅野と小幡の連打で1、2塁とした。代打の渡邉が三振しても近本が四球を選んで2死満塁。しかし中野の打球はファーストゴロ、チャンスを作ってもホームが遠い。

8回は2番手の及川が2奪三振で三者凡退と完璧なリリーフで望みをつないだ。逆転勝ちで白星を重ねてきたが9回も無得点に終わり連勝を伸ばすことが出来なかった。

混戦の上位争いの中で連敗は避けたいところ。伊藤将の好投から再び連勝を狙う。