攻撃の起点はやはりこの男。近本の安打をきっかけに強烈な先制パンチを浴びせた。

初回、安打で出塁した近本は中野の送りバントで2塁に進む。わずか3球で得点圏に走者を置き相手バッテリーにプレッシャーをかけると森下と佐藤輝が四球を選ぶ。いきなり満塁の大チャンスを作った。2死満塁からも前川の押し出し四球で先制に成功。さらに満塁男が続く。木浪がライト線に適時2塁打を放ち2点を追加、いきなりスコアボードに3点を刻んだ。

「ネクストでまた満塁だと思ったので打てる気がしました。ストレートをしっかり弾けたので何とか(フェアに)入ってくれと思って走ってました」

立ち上がりから援護点をもらった先発の才木は走者を出しても勝負所で三振を奪う投球でホームを踏ませない。5回までに5つの三振を奪う好投でゲームメイク。7回にはヤクルトの4番・村上、5番・オスナを連続三振に仕留めた。2死走者なしから四球を2つ与えてピンチは招いたが後続を抑えて問題なし。球数が110球を超えても150km/h台の球を投げ込む力投で7回を無失点に抑えた。

打線はその裏、近本の安打から2死1、2塁とすると大山がレフト前に適時打を放ち欲しかった追加点を叩き出す。貴重な1点を加えリードを4点に広げた。

8回には岩崎が登板し3人でピシャリ。前回登板は悔しいマウンドとなっていたがきっちり払拭した。その裏には木浪と梅野の連打で走者をため、中野の2点適時2塁打などで一挙4得点。中盤のどちらに流れが傾くかという展開から一気に試合を決めた。

8点リードで迎えた9回に反撃を許したものの逃げ切りに成功。日曜日の先発マウンドを任されていた時と同じく才木が連敗ストッパーとなり自身初の2桁勝利を挙げた。

「皆さんの前で10勝目出来たのが嬉しいです。連敗でまわってくる度に俺で止めるか、という気持ちでいるので良い結果が出せて良かったです」

カード初戦を白星で飾り狙うはもちろんスイープ。そのためにも西勇が先発する明日の試合も確実にものにしたい。