負けが許されないというプレッシャーのかかる試合で初回は攻撃も守備も良い入りだった。

先発の高橋はストレートが走り、変化球はキレる。DeNAの上位打線を全く寄せつけず2奪三振。四球を1つ与えはしたものの投げている球は完璧に近い投球だった。

打線も2死走者なしから森下がレフトポール際へ先制アーチを描く。是が非でも欲しかった先制点を叩き出した。

しかし2回に高橋がつかまってしまう。5安打を浴びて4失点。それでも3回からマスクをかぶった坂本の好リードで追加点は与えない。5回までマウンドを守った。

打線は3点を追う4回に佐藤輝が2塁打でチャンスメイクしたが後続が続かず。2四球で走者をためた5回も得点することは出来なかった。

1-4と3点ビハインドの6回には2番手として村上がマウンドへ。意表を突いた73km/hのスローカーブで先頭打者を打ち取るとテンポ良く三者凡退。攻撃のリズムを作った。

反撃に転じたいその裏には2死から坂本が四球を選ぶと岡田監督は木浪に代打・渡邉を起用。局面を打開するべく動いたが得点には結びつかない。逆に7回にはイニングを跨いだ村上が一発を浴び手痛い追加点を奪われてしまう。無死1、2塁の場面で左打者に対しワンポイント起用された富田も被弾。岡留も相手に傾いた流れを止められない。1-10と大きく点差を広げられてしまった。

その裏に代打・糸原の安打を起点に2死2塁とし森下の適時打で反撃した。9回裏には代打・原口が意地の一発。しかし跳ね返すにはあまりにも重たい点差がついていた。

連覇を狙ったシーズンはCSファーストステージで無念の敗退。今季限りで退任する岡田監督は「日本一にまでなって心残りはないよ」と球場を後にした。日本一の栄光と悔しさ、そのどちらもを知るメンバーがチームには多数残る。来季は新監督の下、これまで以上に強固な戦う集団となってリーグ優勝を目指す。