9連戦序盤にアクシデントに見舞われた。ブルペンの要である石井が体調不良により登録抹消。ここまで11試合に登板し防御率0.75と好投していた右腕の離脱は大きな痛手だ。その分は打線がカバーしたいところ。スピーディーな先制劇で暗雲を振り払った。初回1死から中野が左中間を破ると俊足を飛ばし3塁到達。この先制機に森下は初球攻撃、センター前に適時打を放った。
「凄く集中しやすい環境を中野さんが作ってくれました。先制点を取って門別を楽にしてあげたいと思っていたのでよかったです」
援護点をもらった先発の門別だったが初回に同点を許すと3回に勝ち越し点を奪われてしまう。打線も2回から5回までは三者凡退と沈黙していた。
それでも1点ビハインドの6回、不動の1番打者が突破口を開いた。近本が三遊間への内野安打で出塁し初回以来の走者を出すと打線がつながった。中野の四球、森下の安打で無死満塁。全ての塁が埋まると佐藤輝がレフト前に技ありの一打を放つ。同点に追いつくと尚も無死満塁から大山の併殺打の間に勝ち越しに成功。さらに前川の「勝ち越したあともう1点という場面でなんとかランナーを還したかったです。振り切ることができたので落ちてくれました」という適時打で加点、3得点を奪う攻撃で一気に試合をひっくり返した。
しかし4-2とリードを奪ったその裏に門別が2死から四死球で走者をためてマウンドを降りる。勝負所でベンチは岡留、島本と投入したが同点に追いつかれてしまった。
4-4で迎えた7回には中川がプロ初出場。ファームではルーキーイヤーから別格の成績を残してきた打てる捕手は四球を選んだがあとが続かない。9回も前川の2塁打と代打・糸原の安打があり1死2、3塁としたが勝ち越し打は生まれない。その裏の2死満塁の大ピンチは桐敷が踏ん張り延長戦に持ち込んだ。
10回は湯浅が抑え、11回はビーズリーがマウンドへ。これでベンチに残っていたのは投手も野手も2人だけと戦力を注ぎ込んだが1死1、3塁から犠牲フライを打たれ、サヨナラ負けを喫してしまった。
明日は大竹が今季初登板。リリーフ陣は開幕から登板数がかさんでいるだけに長いイニングを投げチームに貢献したい。