2012年以来13年ぶりの新潟でのゲーム。北信越のファンに先発の才木が迫力ある豪速球を披露した。
初回の1死1、2塁を併殺打で切り抜けると3回の2死満塁も凌ぐ。5回には自らの失策もあり1死2、3塁のピンチを招くが力の込もった投球でねじ伏せた。確実性と長打力を兼ね備えるDeNAの牧を空振り三振。高さもキレも完璧なフォークで仕留めた。2死を奪うと今度は力勝負。ノビのあるストレートは打者のスイングの上を通過する。度会をファウルフライに打ち取った。慣れない地方球場でもフェンス間際の難しいファウルフライをレフトの中川、ライトの森下、サードの佐藤輝が好捕するなど守備陣も盛り立てた。
しかし打線が援護出来ない。4回までに2併殺を喫するなどつながりを欠く。両チーム無得点の7回、佐藤輝の安打と2四球で1死満塁とした。この絶好機に藤川監督は代打に渡邉を起用。勝負をかけた。しかし打球はサードゴロとなってしまう。この日3つ目の併殺打で大きなチャンスを逃してしまった。
その裏には力投していた才木が犠牲フライで先制を献上。ただ7回1失点は先発として十分な働きぶりだ。8回には新潟医療福祉大学出身の桐敷がマウンドへ。昨季の最優秀中継ぎ投手はきっちり三者凡退で凱旋登板を飾った。
1点ビハインドの9回は佐藤輝、大山が倒れ2死走者なし。崖っぷちに追い込まれたが若トラがチームを救った。6番・ショートでスタメン抜擢の高寺がライトスタンドにアーチを描く。プロ初本塁打が値千金の一発となり土壇場で試合を振り出しに戻した。
「ファーストストライクを一球でしとめることができてよかったです。とにかく塁に出て後ろに繋ぐ気持ちでしたし、スタンドに入ったとわかったときは、すごく嬉しかったです」
1-1としたその裏は石井が1死3塁、延長10回は及川が1死1、2塁を切り抜ける。11回は岩崎、12回も湯浅が無失点。自慢のリリーフ陣がホームを踏ませず敗戦濃厚だった試合を引き分けに持ち込んだ。
勝ちパターンのリリーバーを投入したが明日は試合がない変則日程。次戦には移動日を挟んで再び良い状態で臨めそうだ。