1勝1敗で迎えた広島との首位攻防3連戦の3戦目。大事な試合でも伊原は動じない。もう何年も甲子園のマウンドを主戦場としているかのようだ。またしても安定感抜群の投球を披露した。序盤3回をパーフェクト。「とにかくリズム良く投げることと無駄なフォアボール出さないことだけ心掛けてマウンドに上がりました」というルーキーは立ち上がりにボール先行する場面もあったがほとんどカウント負けしない。4回に犠牲フライによる先制を許しても2死3塁からライトへの大飛球を森下がフェンス際で捕球した。バックも盛り立て伊原は6回を投げて無四球1失点。しっかり試合を作った。
1点を追う6回には22歳の誕生日を迎えた前川が代打で登場。先頭打者として安打を放ち出塁した。その後、1死2塁から中野の放った安打に相手の失策が重なり代走の熊谷が同点のホームへ生還した。試合を振り出しに戻すと森下の適時打で勝ち越しに成功。一気に追いつき、追い越した。
「(中野)拓夢さんが良い形でまわしてくれたので自分の打席に集中して、拓夢さんの走塁もあって1点取ることが出来ました」
7回には2死1、3塁から中野の適時内野安打で加点。リードを2点に広げた。
こういう展開ならブルペン陣の厚みがものを言う。7回は湯浅が三者凡退。8回は桐敷が走者を出しても無失点。9回は石井が3人でピシャリ。前日に通算100セーブを達成した岩崎は連投中だったこともあり登板なし。守護神を温存しても全く危なげなく逃げ切りに成功した。
広島との首位攻防3連戦で初戦を落としたが内容の伴う連勝でカード勝ち越し。日曜日の試合に勝利したことで気分良く月曜日を過ごし、火曜日からは今季好相性の巨人を甲子園で迎え撃つ。