毎回のように先頭打者に安打を浴びてピンチの連続。それでも投手陣の粘り強さがDeNA打線の攻めを上回る。緊迫の1点差ゲームをものにした。
先発の門別にとってはいつも以上に大きな意味を持つマウンドとなった。来週からは交流戦が始まり最初のカードはビジターでの日本ハム戦。高校時代に北海道のドクターKとして名を馳せた左腕はもちろん凱旋登板を狙っている。そのためにも結果を出したいところ。立ち上がりは三遊間の打球をダイビングで捕球したサード・ヘルナンデスの好守備に助けられ三者凡退に抑えた。2回からは我慢の投球となった。2回は2死満塁、3回は2死2、3塁。中盤に入っても4回は2死2塁、5回は2死満塁と得点圏に走者を背負った。厳しい場面の連続だったが高卒3年目左腕は動じない。全てのピンチを凌ぎ8安打を浴びながらも5回無失点で試合を作った。
「守備でも打撃でも野手陣に助けられた試合かなと思います。ビジターの試合が多くて甲子園で投げる機会少ないんですけど、甲子園で投げられてスゴイ声援もらって気持ちよく投げられました。ここから日本を代表するようなピッチャーに絶対なるので応援よろしくお願いします」
援護したい打線は2回2死1、3塁の場面で重盗を仕掛けるも得点には至らない。DeNA先発のケイとは今季2度対戦し14回を無得点に抑えられている。この難敵左腕を攻略したのは左打者による逆方向への打撃だった。5回に木浪のレフト前安打から2死2塁とすると近本もレフト前に適時打を放つ。技ありの一打を重ねて先制に成功した。
「門ちゃん(門別)が粘ってくれていたので何とか1点という気持ちで良かったです。いい打席でいいところで打てて良かったです」
リードを奪った後半もリリーフ陣が粘り強さを発揮した。6回からネルソン、石井、及川が先頭打者に安打を浴びるもホームは踏ませない。無失点リレーでつなぐと9回は守護神の岩崎が3人でピシャリ。虎の子の1点を守り切った。
明日のDeNAの先発はジャクソン。ケイに並ぶ好投手だがこちらも先発マウンドにはメジャークラスのパワーピッチャー、デュプランティエを送り込む。好ゲームに期待だ。