猛虎打線の圧力が相手の先発投手の制球力を狂わせた。初回、3つの四球で1死満塁とすると大山も四球を選び押し出しにより1点を先制。さらにヘルナンデスの適時打で加点し幸先良く2点のリードを奪った。
先発のデュプランティエは立ち上がりこそ逆球もあったが3つのアウトを全て三振で奪った。2回からは絶好調で三者凡退と三振の嵐。6回までに11奪三振、5回2死から7回1死まで5者連続三振とパリーグ首位の日本ハム打線を完全に抑え込んだ。6回2/3を投げて2安打無失点、12個の三振を奪う圧巻投球だった。
「立ち上がりは相手バッターにボールを見極められている感じがして気になってしまったけど、坂本とコミュニケーションを取ってゾーンで勝負することでリズムが出てきたと思うよ。変化球も含めて坂本と自分の投げたいボールの選択もあっていたし三振も多く取ることができたね。守備でも助けてくれたし早い段階から得点してくれた野手のみんなにも感謝しているよ」
打線も5回に1死2、3塁とすると森下が右中間へ2点適時打を放つ。しっかりデュプランティエを援護していた。
「(デュプランティエ)デュープが良いピッチングをしているので、早く追加点をとりたいと思っていました。積極的に打ちにいけましたし、良いバッティングができたと思います」
4点リードで迎えた8回には佐藤輝が対空時間の長いアーチをライトスタンドに運ぶ。これがプロ通算100号本塁打。節目の記録目前で迎えた今カードで3本塁打を放ちあっさり達成した。
「打った瞬間でしたね。(本塁打ペースは)ちょっと遅いかなと自分では思うんですけど100本打てて今日は嬉しいです。全然意識してなかったんですけど、皆さんの歓声と拍手で100本打ったんだなという実感が沸いたのでホントにありがたいなと思ってます」
この後さらに2点を追加し7-0とリードを広げると日本ハムの反撃を1点に抑えて逃げ切りに成功。1軍昇格したばかりの岡留、石黒が登板し状態を確認、勝ちパターンのリリーフ陣は温存するという理想的な展開で交流戦最初のカードで勝ち越しを決めた。そして主砲に続いて切込隊長も節目の記録達成間近だ。近本が通算安打を997本まで積み上げている。明日からの甲子園でのオリックス戦、関西ダービーでもメモリアルの瞬間が見られそうだ。