雨男ぶりはビジターゲームでも変わらない。そして投球の安定感も変わらない。先発の大竹が雨の仙台で持ち味を発揮した。今季は30回を投げて与えた四球は2つだけ。抜群の制球力を武器に70キロ台の球も使って4回までわずか55球で無失点。緩急と内外の揺さぶりで凡打の山を築いた。5回に適時打を浴びたが最少失点で凌ぐ。5回1失点と先発の役割を果たした。
「チームの連敗をなんとか自分で止めたかったので、先制点は与えないという強い気持ちで臨みました。悪天候でコンディションの悪い中、どう投げていくかを考えて、投球することができました」
打線は3回に2死から大山、ヘルナンデスの連打で走者をためると豊田がセンターオーバーの2点適時2塁打を放つ。先制に成功した。
「先制のチャンスだったので、積極的に初球から打ちにいこうと考えていました。得点に繋がってよかったです」
2-1と1点リードの6回には2死1、3塁から中野が投手のグラブを弾く適時内野安打を放ち加点。欲しかった次の1点を奪いリードを広げた。
「追い上げられている展開だったので、次の追加点が大切になると思っていました。(点を)取られた次の回に取り返せたのは良かったです」
理想的な展開に思えたが雨足が強くなった7回裏に桐敷が崩れてしまう。送球が難しいグラウンドコンディションの中で守備のミスもあり同点とされてしまった。3-3となってなおも無死満塁。この場面で内野は前進して勝負をかけたが犠牲フライで勝ち越しを許してしまった。
追いかける終盤戦、8回に2死満塁と一打逆転のチャンスは作ったがあとひと押しが足りない。それでも9回に佐藤輝の安打から満塁とし糸原が四球を選ぶ。押し出しにより土壇場で試合を4-4の振り出しに戻した。
延長10回裏にはレフトの森下が左中間への打球を、ライトの佐藤輝が前方への打球をスライディングキャッチ。試合時間が5時間を超え雨と照明で難しい打球判断でも安打性の打球をつかみ取った。好プレーで2死としたが岩貞が踏ん張れない。3連打を浴びてサヨナラ負けとなってしまった。
苦しい試合が続いているが日曜日に勝つかどうかは心情的な影響も大きい。明日は伊原の好投で連敗を止め、来週の甲子園6連戦につなげたい。