隙を見せず隙を突く。2位の広島に対し試合開始直後に首位の野球を見せつけた。初回、1死1塁から森下が四球となった投球はワイルドピッチに。これで1走・中野が3進しただけでなく森下も2塁を陥れた。好走塁でチャンス拡大すると広島内野陣はいきなり前進守備を敷いてきたが虎の4番が打ち砕く。佐藤輝がセンター前に先制の2点適時打を放った。
「チャンスでまわしてくれたんで何とか1本出そうと思っていきました」
先発の才木は立ち上がりから球数がかさみピンチの連続。3回までに65球を要したが序盤を無失点で切り抜けた。
打線は4回1死1塁から前川が2塁打を放つと大山が1塁から生還。欲しかった追加点を奪いリードを3点に広げた。
「積極的にスイングしていく意識で打席に立ちました。しっかり自分のスイングできましたし、大山さんも一塁からよく走ってくれたおかげでタイムリーになってくれてよかったです」
その裏に才木が1死満塁のピンチを招くと広島は早くも先発の床田に代打を送る。才木は勝負のイニングに押し出し四球を与えてしまったが失点は1点だけ。球数は早くも100球を超えたが最少失点で踏ん張った。
3-1の5回には1死2、3塁から大山がレフト線へ2点適時打を放つ。追い上げを許した直後に再び突き放した。
打線の援護を受けた才木は苦しみながらも5回を1失点にまとめマウンドをリリーフ陣に託した。
5-1の7回には佐藤輝が右中間への3塁打でチャンスメイク。大山がセンターに運びきっちり打点を稼ぐ。リードを5点に広げた。
リリーフ陣はネルソン、桐敷、木下、湯浅とつないで無失点リレー。セリーグ通算5000勝目のメモリアル星で連勝を9に伸ばし、広島とのゲーム差は7.5に広がった。打線は2桁安打を放ち熊谷や豊田が猛アピール。連勝中に投手陣はほとんど点を取られていない。夏場にバテるどころかチーム力は充実する一方だ。