テンポ良し、制球良し。これぞエースの投球だ。前半戦最終戦は村上の好投によりロースコアの投手戦となった。
村上は巨人の4番、ダルベックに対し第1打席はインコースのストレートを3球続けて打ち取った。一転、両チーム無得点の4回1死2塁の場面ではアウトコース中心の攻めで仕事をさせない。持ち味である制球力が勝負所でさらに精度を増すから崩れない。5回まで65球で2安打無四球無失点、危なげない投球で試合を作った。
援護したい打線は何度も塁を賑わせた。初回は近本の安打と中野の送りバントで1死2塁、3回も近本と中野の連打で1死1、2塁。1、2番が機能し中軸につなぐも森下、佐藤輝のバットから快音は聞かれない。4回2死1、3塁のチャンスも活かせなかった。
攻めてはいるが攻め切れない攻撃が続く中、割れんばかりの歓声が甲子園を包んだのは6回だ。佐藤輝がバックスクリーンに豪快な一発を叩き込む。今季22号本塁打で試合の均衡を破った。
「早く点取ってあげたい展開だったので最高の結果になって良かったです。毎日毎日熱い応援していただいて、それに応えるために日々やっているので良い結果出せて良かったです」
味方が得点した直後の7回、村上は1死1塁から併殺打を打たせて巨人の中軸の攻撃を3人で終わらせた。終盤になってもきっちり低めに集めてゴロアウトを奪う。9回に連打を浴びて無死1、2塁としてしまったがこの場面でもダルベックを併殺打に打ち取った。アウトカウントを一気に2つ増やし最後も正確に低めを攻めて空振り三振を奪う。今季2度目の見事な完封でチームを勝利に導いた。
「最後まで行くからには投げ切りたいと思っていたので(三振を奪った最後のチェンジアップが)良いところに落ちてくれて良かったなと思います。後半戦も(野手や捕手に)いっぱい助けてもらいながら2桁にまず乗せていきたいなと思います」
エースと4番の活躍で3連敗を阻止し、巨人と同率の首位ターンを決めた。91試合を終えて優勝を狙える位置につけている。藤川監督は「目指すところは1つですからね。とにかく前向きに挑戦していきます」。後半戦もスローガンの「熱覇」にふさわしい戦いを続けていく。