球団事務所が仕事始め。新春恒例の年賀式が、甲子園新室内練習場で金本新監督も出席して行われました。
「新たなスタートの年。正月から天気に恵まれ・・・阪神百貨店の初売りではタイガースの福袋が瞬く間に売り切れて、ファンの皆様の期待の大きさを感じている」。 冒頭 神妙な様子で年頭の決意を述べていた四藤慶一郎球団社長が「スローガンは『超変ソク』!・・・『超変革』」と言い間違えるハプニングに、一瞬会場がドッと笑いに包まれます。「リーグ優勝、日本一が目標だが、そのプロセスを大事にして欲しい。今年の干支は丙申。この年は、伸び悩んでいた木が伸びて実を結ぶ年と言われている。これまで伸び悩んでいた選手たちの活躍を期待している」と締めくくりました。
「スローガンは『超変ソク』です!(笑)」。その直後、金本知憲監督が早速機転を利かせて爆笑を取り、「勝てるチーム、勝つための方針と言うか? 全力をあげてぶつかって行きたい。どこまで出来るか分からないけど、全てを勝つための方針でやって行くので宜しくお願いします」と続けます。これで一気に場が和み、『超変革』のスローガンに相応しいチーム・フロント一丸のムードで年賀式が進められて行きました。
この後、報道陣の取材に応じた金本監督は、「気持ち新たに!と言うか、今日を境に自然にネ。(先ずはキャンプへ向かい)気持ちも変わって来てる」事を明かしました。沖縄キャンプの人選についてはコーチ陣の意見を聴いた上で決めるとした上で、「レギュラーは勿論連れて行くけど(ボーダーライン上にいる選手の中で)どっちに転ぶかな?と言うのは」連れて行きたい思いも強いようです。
「(基本線として沖縄は)若手中心ではない。同じポジション・レベルなら一生懸命取り組んでいる方を連れて行く。五分五分とかなら『ガツガツ君』を選びたくなるのは人情だよね」などと話していました。
大阪府茨木市の履正社高校茨木グラウンドでは、ドラフト2位ルーキーの坂本誠志郎捕手が自主トレを公開しました。母校の後輩達が汗を流す姿を横目に坂道ダッシュやティー打撃など約4時間かけて体を動かしています。
「ボクの野球人生では、高校3年間が大きい。自分を成長させてくれた履正社のグラウンドで見つめ直したい」との思いから入寮直前に母校でのトレーニングを敢行していると言います。
年末年始は、兵庫県養父市の実家で「ゆっくりする時間を大切にしながら」基礎体力を中心にトレーニングを積んでいたとの事。「お願い事をするよりも、自分の思いを伝える」初詣だったようで、チームスローガンにもある通り「環境も変わるし、自分が変わります!」と言う決意を神様に宣言したと明かしました。
恩師である履正社高校・岡田監督も、「観察力・視野の広さは(指導者を)30年近くやっているが中々いない」と言うほどの逸材。「1年の秋から(レギュラーとして)使ったけど、1言えば10やってくれる選手だった。(教え子でプロに進んだ選手は)T-岡田もいるし山田もいるけど、彼等に無いモノを十分持ってる」坂本の成功を祈っています。
横一線と言われる正妻争いの中で当面のライバルと目される梅野隆太郎捕手をどう見るか?を訊かれて、「大学(日本代表)で一緒にやった時に、打撃は凄く力強いと言うのがあるので技術として教えてもらいたい」気持ちがある一方、「守る事に関しては(梅野さんがどうこうではなく)自分の中で頼りにしていかないといけない部分なので負けたくない」とキッパリ。首脳陣・チームメイトから『捕手らしい捕手』として信頼を勝ち取れるよう、プロとして自分が足りないものに早く気付き、それを埋めて行く坂本の新たな挑戦が始まります。