阪神淡路大震災から21年目を迎えて、鳴尾浜でも新人合同自主トレの練習前に黙祷が捧げられました。夕刻には、神戸市長田区で行われた震災復興を願う第12回 神戸フリーライブ『ONE HEART』に江越・歳内の両選手が出演しています。
震災前は48店舗と賑わっていた長田区の西神戸センター街も現在18店舗と約3分の1に減りましたが、アーケードの心意気を示そうとほぼ自力でこのイベントを開催しているとの事。過去には真弓明信元監督や和田 豊前監督も出演して花を添え、今年は阪神の現役選手が初めて参加して、ファンの質問に答えるなど地域振興の為に一役買っています。
特設ステージの周りは商店街を埋める約1000人もの観衆。両選手は黙祷を行い記念撮影にも快く応じ、地元 真陽小学校児童が唄う復興ソングに耳を傾けるなど会場の人達と心を一つにしていました。
長崎出身の江越大賀外野手は、阪神淡路大震災の事はよく知らなかったようですが、「沢山の阪神ファンがいらっしゃる神戸で起こった事」だけに、しっかり勉強しなくては!と改めて感じた様子。「自分達は、野球のプレーで勇気や希望を与える事しか出来ないけど、より一層頑張ろうと言う気になった」と話します。
この後の自主トレも鳴尾浜で続ける意向で、「今までは(体力的な)トレーニング中心だったけど、技術練習ももっと」増やす必要がある事から、「走るメニューも、ダッシュ(を増やす)とか、より実戦に近づける」つもりでいます。
2年目の今季は、「去年はなかなか一軍に定着出来なかったが、今年は定着してレギュラーになる事が目標。試合も去年(56試合)の倍以上出たい!」と神戸のファンに堂々と宣言していました。
兵庫県出身の歳内宏明投手は、福島・聖光学院高時代にも東日本大震災を経験しました。「こっちの震災は(小さかったので)記憶にないけど、福島の震災は高校3年になる前だったので・・・。神戸の話はお爺ちゃんとかいろいろな人から聴いていて、年数経つけど」未だ復興は半ばであり、まして2011年に被災した福島はまだまだ復興が進んでいない現実を身にしみて感じています。当時は高校の同級生は家族が亡くなったり、電気・水道などのライフラインも停止。原発事故の影響で2週間ほど外出も出来なかったと話します。
だからこそ「協力出来る最大限の事はして行きたい」と言う歳内。それには、第一線でバリバリ活躍するのが先決です。いずれは同世代の選手達と一緒にそう言った社会貢献活動を!と考えていますが、「まだまだチームの主軸になっている選手もそんなにいないので」実現には至っていません。
今季の新人では、同級生にあたる坂本誠志郎捕手(明治大)とバッテリーを組む機会がありそうです。まだ、挨拶程度しかしていない相手ですが、「先輩・後輩よりは(同級生が)一番話しやすいと思うので、向こうの意見も聴きたい」と今後はもっと親交を深めたいと考えます。
「(自分自身は)球種も少ないのでリードは簡単な方だと思う。捕手任せでなく、自分でも考えて行かないと。福原さんも配球を自分で考えているから」。現在、甲子園で一緒に自主トレを行い、教えを受けているベテランに倣って心身共に成長している若き右腕が、頼もしく映りました。
伊藤隼太外野手(26)が結婚を発表しました。お相手は、慶應義塾大学で同学年だった横浜市出身の一般女性(26歳・会社員)。慶大時代は応援指導部でチアリーダーとして活躍しました。二人は6年間の交際を経て、大学2年の時に知人の紹介で出会った記念日を選び昨年12月23日に入籍したと言うことです。
「守るべき存在ができたので、今シーズンは絶対にレギュラーを奪い、これまで以上の成績が残せるように精進したいと思う」。新妻の為にも負けられない!との思いでプロ5年目のシーズンに挑む伊藤隼は、充実した気持ちでキャンプへの準備を進めています。