鳴尾浜球場で行われている新人合同自主トレを、掛布雅之ファーム監督が初めて視察しました。
室内練習場では、ドラフト1位・高山俊外野手(明大)、2位・坂本誠志郎捕手(明大)、6位・板山祐太郎外野手(亜大)の打撃練習を見守り、「3選手とも、いいスイングをしていたね」と表情を緩めます。
掛布ファーム監督は高山の印象について、「大学時代の安打記録を作ったイメージとは違ったね。ヒットだけじゃなく、長打も期待できる。ヘッドスピードがあるし、楽しみな選手ですよ」と語り、「バランスがいいし、レベルスイングもできている。スイングがきれいだね」と賛辞を送りました。
掛布ファーム監督の「長距離も期待できる」という評価に、「すごく嬉しいです」と高山。「大学の最後のシーズンは安打記録があったので、試合になると芯に当ててヒットにする技術力を意識していましたけど、その時に比べると今は、思いきり振っています」と、スイングに変化も。
「1年間ヒットを打つ技術を磨いたことで、そういうバッティングができるという自信がついた」と胸を張り、今後も「全部ホームランというわけではなく、ヒット1本でどうしても1点という時もあると思うので」と、大学時代に得たヒットを打つ技術を生かしながら、長距離砲を目指していきます。
昨年10月に右手首を手術した高山ですが、掛布ファーム監督は「ティー打撃で200球ぐらい強く振って打っていたし、痛みはなさそうだね。ケガの心配はないんじゃないかな」と安心した様子。「そろそろマシン打撃を始めていいバランスをしてるよ。本人も早く打ちたい気持ちがあるだろうけど、我慢する時かもしれないね」とルーキーを気遣いました。
高山は、「ティーは10割でできています。マシンをやりたい気持ちは強いけど、気持ちが先走ってケガをぶり返さないように。トレーナーに従ってやっていきたい」と焦らず慎重に調整を進めていきます。
ドラフト5位・青柳晃洋投手(帝京大)は、18日以来2度目のブルペン入り。捕手を立たせたまま、真っすぐのみ31球を投げ、「前回より、いい感じでした。体の開きなどフォームを意識できたのが大きい」と手応えを口にしています。
青柳の投球を視察した香田勲男投手コーチは、「今までにないところから手が出てくるタイプ。ああいうところから投げる人は少ないし、阪神にはいないタイプなので、そういう意味では楽しみですね」と、下手と横手の中間から投げる変則右腕に期待を寄せました。
起用法については、「これから実戦を重ねて、特性を見てから。監督やヘッドと相談しながら決めていく」とし、先発か中継ぎか、「固定観念で見るのではなく、いろんな可能性を見て判断していきたい」という考え。
青柳自身は、「先発と中継ぎ、どっちがというこだわりはありません。必要とされるポジション、場面で出ていける選手になりたい」と力を込めました。
今年成人式を迎えた横田慎太郎外野手が球団事務所を訪れ、四藤慶一郎球団社長より記念品が贈呈されました。
色紙に、新成人の誓いの言葉として『打つ!』としたためた横田。「甲子園でホームランを打てるように」と決意を新たにしています。「速い真っすぐを打たないと上では活躍できないと言われているので、ストレートに強い選手になりたい」と、打撃向上のポイントは速球への対応。掛布ファーム監督に課せられている素振りも、もちろん継続中です。
今季はプロ3年目。『大人』になった横田の飛躍を、見逃すわけにはいきません。