新人合同自主トレは休日だったこの日、ドラフト4位の望月惇志投手(横浜創学館高)が、休日返上で藤浪晋太郎投手と共にウエートトレーニングを行いました。
「今朝、食堂でごはんを食べている時に藤浪さんと同じタイミングになって、『今日、何するんですか?』と訊いたら『ウエート』ということで。『一緒にいいですか?』とお願いしました」という経緯で、藤浪とのトレーニングが実現。「背中をしっかり鍛えました。いつもと変わらない量で、ガッツリ鍛えた感じです」と約1時間、しっかり汗を流しました。
「背中のトレーニングの仕方を教わりました。使っている筋肉と、その動きを教えてもらいながらです」という望月は、トレーニング中、体の使い方や投球フォームについて藤浪に質問。さらに、「今までの練習の中で藤浪さんのキャッチボールを見ていて、グローブの使い方が自分とは違うのが気になっていて。それも質問しました」。
「藤浪さんは『自分に合う形がいい。それが一番ケガしない形じゃないかな』と言われたので、いろんな情報を取り入れて、最後は自分の中でいい形を出すのが一番いいのかなと思いました」と納得の表情。藤浪とは、今までまだあまり話す機会がなかったそうですが、「予想どおりの優しさで、野球に関して深く考えている方。教え方もわかりやすくて、説得力がありました」と感激した様子でした。
野球の話題以外に、『靴のサイズ』についての会話も。「30センチなんですけど、欲しい靴のサイズがなくて。藤浪さんも大きいので、『どうしているんですか?』と訊きました(笑)」と悩みを打ち明けたんだとか。
「サイズが大きいとお金がかかるんですけど、藤浪さんも1年目は有名なブランドじゃなかったらしいので、僕も活躍して自分でお金を稼げるようになってから買えれば」。堅実な姿勢も、先輩を見習います。
18歳の望月にとって、21歳の藤浪は投手陣では一番歳が近い先輩。「上のベテランの方より、歳が近い方のほうが訊きやすい。お手本になる方が近くにいらっしゃるので、これからも気になったことは訊いていきたいです」と積極性を見せました。
「自分とは経験の量が全く違う」という藤浪は、歳の近いお兄さんであり、先生でもあり。エースから多くのことを吸収しようと、ルーキーは目を輝かせていました。
前日に、自主トレ先のハワイから帰国したばかりの榎田大樹投手が、鳴尾浜を訪れて体を動かしました。
真っ黒に日焼けした榎田は、「寒いけど、思ったよりマシです」とキャッチボールやウエートなど精力的にトレーニング。ハワイでの、楽天・美馬学投手との合同自主トレは、「肉離れをしたので体の動きを戻すことと、しっかり真っすぐが投げられるようになること」を意識して取り組んだといいます。
秋季キャンプ中に右太もも裏の肉離れで離脱しましたが、「短距離を、100メートル10本とか走って、切り返しもできるようになりました」と回復に手応え。「あとは寒さでぶり返さないように」と万全を期します。
ハワイでは遠投も多く行ったそうで、「最初は下半身の間がうまく作れていなかったのでバラついてましたけど、トレーナーさんに撮ってもらった映像を見て、修正できつつあります。遠投はしっかりできているので、平面で投げられるように。高めのボールに関してはいいけど、低めになると強く投げられないので、そこが今の課題ですね」と分析。「それができたら、時期的にもキャンプが近いので、早くブルペンに入りたい」と次の段階を目指します。
監督が代わることで、「雰囲気も環境も変わる。自分はしっかりやることをやって、アピールできれば」と気合いを込めました。