鳴尾浜で合同コーチ会議が行われ、2月1日から始まる春季キャンプの一軍メンバーが発表されました。
沖縄・宜野座での一軍キャンプに参加する選手は、「一人でも多くの若手選手を見たい」という金本知憲監督の希望もあり、昨年より2名多い40名。ただし、金本監督は「このオフ何やってたんだ!という選手は、早い段階で入れ替える。厳しくいきます」と、キャンプ中の一、二軍のメンバー入れ替えを示唆しています。
プロ3年目で初の一軍スタートとなった横田慎太郎外野手は、「嬉しいです。打つだけじゃなくて、守備も走塁も、やってきたことをしっかり出したい」と意気込みました。昨年の秋季キャンプは、掛布雅之ファーム監督の指導を受けるため鳴尾浜に残留。金本監督は「秋に(視察した際)1回しかバッティングを見てないけど、それからどれぐらい良くなったか見たい」と期待を寄せ、横田の魅力を「一番は将来性。体つき、足の速さ、肩の強さ、飛ばす力、スイングスピード…選手としての器の大きさを感じる。糸井(オリックス)や柳田(ソフトバンク)のようになって欲しい」と語ります。掛布ファーム監督も、「横田にとって、いい経験になる。そのまま一軍に定着する気持ちでやって欲しいね」とエールを送りました。
ルーキーでは、ドラフト2位の坂本誠志郎捕手(明大)が、唯一の一軍メンバー入り。「そこを目指してやってきたつもりですが、ここからが大事なので、もう一回気を引き締めたい」と力を込めました。「まだ若いですし、何もわからない中でやるので、元気出して、声出して、存在感を出してやりたい」とルーキーらしい決意も。
初めてのキャンプですが、「楽しみのほうが大きいです。不安は特に感じません」とキッパリ。「これまでにない経験をすることになる。訊いてみたいことがたくさん出てくると思うので、それも楽しみの一つです。新しい発見を楽しみにしながらやっていきたい」と、キャンプインが待ち切れない様子でした。
ドラフト1位の高山俊外野手(明大)は、昨年10月に右手有鈎骨の手術を受けた影響で、安芸スタートに。掛布ファーム監督も、「ケガの状態があるので、じっくり安芸から。安芸スタートで良かったんじゃないかな」と無理はさせない方針ですが、「でも一日も早く、上で自分の野球を試さないとね。焦っちゃいけないけど、勝負しないといけない」と語っています。
高山は、この日から本格的にバッティングを再開。「打撃投手の方に投げてもらって、3カ月ぶりに前から来るボールを打ちました」と充実感を漂わせました。「久しぶりだなぁという感覚でした。全部が納得した打球ではなかったですけど、それほど違和感なく打てました」と手応え。室内練習場に足を運び、打撃練習を見守った金本監督も「バッティングの形がいいね。土台、基本ができている」と好評価を口にしています。
「キャンプは初めての経験で流れがわかりませんが、一日でも早く100パーセントでできることを目指したい」と高山。一歩ずつ、着実に歩みを進めていきます。
またこの日、金本監督は、今春キャンプは『鍛えるキャンプ』であることを改めて強調しました。キャンプ中に行われる練習試合は4試合のみで、「その分、紅白戦で補います」と指揮官。「自分たちのグラウンドでやるほうが、試合が終わった後も追い込める」と、4試合すべて宜野座で行います。
また、ウエートトレーニングに力を入れる点にも言及。「トレーニングを見に行きますよ。今までのトレーニングルームは、憩いの場、休憩場所のようになってしまっている。雰囲気をガラッと変えて、鍛える場所にします」と厳しさを見せました。
「開幕は怖いけど、キャンプは非常に楽しみ」と語った指揮官。新生タイガースが動き出すキャンプインまで、あと10日です。