金本知憲新監督率いる新生タイガースが、沖縄県宜野座村でキャンプイン。あいにくの雨模様で室内での練習となりましたが、初日から選手たちは精力的にメニューに取り組み、『鍛えるキャンプ』がスタートしました。
午前9時39分、金本監督が球場入りすると、ファンから歓声が。集まった報道陣約200人、テレビカメラは18台と、注目度の高さがうかがえます。練習開始前には宜野座村主催の歓迎セレモニーが行われ、花束を贈られた金本監督は「最高のキャンプを送れるよう、選手たちのためにもご協力よろしくお願いします」と挨拶しました。
宜野座ドーム内でのキャッチボールや投内連係の後、ブルペンに一番乗りしたのは藤川球児投手。捕手を座らせ、チェンジアップやカーブも交え80球を投げ込みました。
捕手の後方から藤川の投球を見守った金本監督は、「いい球を投げていた。6、7割かと思っていたけど8、9割で、想像していたより良かったね。球質がいい」と感嘆。初日にもかかわらず主力級を含むほとんどの投手がブルペン入りした中で、一番目に付いた投手に藤川の名前を挙げました。「若い人と言いたかったけど、残念ながら藤川球児。いい意味で、残念ながらです」。4年ぶりに阪神に復帰した藤川に、期待と信頼を寄せます。
新外国人のラファエル・ドリス投手も早速ブルペン入りし、捕手を座らせ変化球も交えての32球。力強い投球を披露しました。
同じく新外国人のマット・ヘイグ内野手は、宜野座ドームでフリー打撃を行い、鋭い打球を連発。見守った金本監督は、「振ることは準備できているね。去年やおととしのゴメスより、準備できている」と合格点を与えました。そのマウロ・ゴメス内野手については、「今年のゴメスは違う。スイングがいいし、動きも違うね。準備してきた」。帰国時の約束を果たしスリムになったゴメスの姿に、満足感を漂わせました。
今キャンプで、金本監督が強化ポイントの一つに掲げているのがウエート。1クールに2日、それぞれ上半身と下半身のウエートトレーニングに取り組む方針が決まっており、早速この日、午後のメニューに『特ウエート』が組まれました。キャンプ前に「ウエートルームは今まで憩いの場になっていた。雰囲気からガラッと変える。見に行きますよ」と話していた指揮官は、特ウエートに励む選手たちを視察。目を光らせています。
キャンプ初日を終えた金本監督は、「思った以上に、選手たちの状態は良かった。ちゃんと準備してくれている」と手応えを口に。「内野ノックやフリー打撃を見ても、みんな足がよく動いているし、ブルペンでは主力も投げていたしね」と話し、選手たちの仕上がりに納得の表情を浮かべました。
「ノックなど、守備練習は元気にできている」と、金本監督は明るさも実感。新任の矢野燿大作戦兼バッテリーコーチのノックを、小宮山慎二捕手と梅野隆太郎捕手が声を上げながら受けるなど、活気あふれる練習風景が繰り広げられています。
熱気に満ちた、充実のキャンプ初日。『超変革』のスローガンの下、11年ぶりのリーグ優勝、そして31年ぶりの日本一を目指して、金本阪神が始動しました。