宜野座キャンプは、第4クールの2日目。来日3年目のゴメスが早出特守に参加しました。
鳥谷・西岡と共に内野ノックを受け、最後はアメリカンノック10本締めで左右に激しく動かされて完全にグロッキー。鳥谷も「パピー!パピー!」と盛り上げて、良いムードを醸し出します。
「コーチに言われたからやった」と言うマウロ・ゴメス内野手。「しんどかった。下半身が疲れたけど、良いことだし、やって良かった。早朝練習の経験はあるけど、ここまで長い(約25分間)のは無かったよ」と苦笑いです。
ゴメスは、オマリーコーチ補佐が打撃投手を務めたランチタイム特打でも60スイングで15本のサク越えを放ち、スタンドを魅了しました。監督自ら打撃指導を行っています。
「スイングとフォームについて。もう少し後ろに体を乗せて回転したら!」と助言した金本知憲監督ですが、「飲み込みが早い。すぐにフリーでもパッと出る。ただ、すぐに戻る。感覚掴んで・・・その繰り返し」なので、一朝一夕には行かないようです。
それでも、ゴメスのパワーで昨季の17本塁打ではいかにも物足りない指揮官。「ボク越えでしょ!41本。(甲子園の浜風が)右打者はフォローだし、オレより30Kgは重いんだし(笑)」と大きな期待をかけています。体重にはノルマを与えているようですが、「また、デブったみたい。日本のご飯が美味しいから!って(本人が言うから)バカヤロー!って(笑)」返したと言う金本監督です。
午後にはメイン球場で実戦打撃のメニュー。野手を2チームに分けて2打席で攻守交代しながらケース毎に作戦を立てて実行する練習の中で、選手の対応能力をチェックして行きます。 鳥谷・ゴメス・福留は守備のみの参加ですが、新井良の右前安打で3塁を狙った1塁走者を福留が刺すなど存在感はたっぷりでした。
一死1・3塁のシチュエーションでは『当たりゴー』(バットに当たった瞬間に3塁走者がスタートを切るプレー)などもありましたが、「荒木のスタートもあったし(偵察に来ている他球団にも)警戒して貰った方がいい。一年間全くサイン出さないかも知れないから」と指揮官は、敵に見せる事も想定しての練習だった事を示唆しています。
全体メニュー後の個別練習では中谷・横田・北條らがフリー打撃を行いました。金本監督は北條のフォームを後方・側面・更に遠目からと様々な角度でチェック。一旦ケージから出して、バットを北條の腰に当てながら体重移動の感覚を植え付けるなどスイングのカタチを身振り手振りをまじえて綿密に教え込む姿が印象に残ります
風が強くやや肌寒い安芸キャンプは残り約一週間となって、各選手とも徐々に仕上がりつつあるようです。ブルペンでは、2年目の石崎が好調で掛布雅之監督が「ナイスボール!」を連発。ファーム指揮官の目を釘付けにしました。
右足の内転筋を痛めて第1クールで沖縄キャンプを離脱した島本浩也投手は、リハビリ期間を経てこのクールから安芸に合流しましたが、2日連続でブルペン入り。捕手を座らせて約30球を投じました。故障もすっかり回復して、既にフルメニューで練習出来る状態です。当初は金本監督が沖縄キャンプ期待の若手『第1候補』に考えていた育成上がりの苦労人サウスポー。いきなり躓いた宜野座でしたが、『一軍復帰』は思った以上に早まるかもしれません。