第6クール2日目。29日の打ち上げまで、宜野座キャンプは残り4日間となりました。明日27日は韓国・サムスンとの練習試合が、28日には紅白戦が予定されており、この日は一日みっちりと『鍛えるキャンプ』が行われています。
全体練習開始前のメイングラウンドでは、鳥谷、上本、緒方、横田の4選手が、早出特守に参加しました。鳥谷敬内野手と上本博紀内野手は、三塁で軽めのノックを受けた後、それぞれ鳥谷は遊撃、上本は二塁のポジションへ。久慈照嘉内野守備走塁コーチのノックで、4−6−3、6−4−3のダブルプレーの練習を何度も繰り返しました。息の合った二遊間コンビぶりで、テンポよくゲッツーを奪いにいく二人。上本は、二塁の定位置を西岡、大和と激しく争っているだけに、ノックを受ける姿にも熱がこもります。
午前中に重点的に行われたのは、実戦守備と走塁の練習。無死二塁、一死一、三塁など様々なケースを想定し、守備と走塁、両方のプレーを確認しました。昨日一軍に合流したばかりの、ドラフト1位・高山俊外野手は、センターからのバックホームを披露。昨年10月に受けた右手首手術の影響を感じさせないプレーで、守備でもアピールしました。
ランチ特打を行ったマウロ・ゴメス内野手は、87スイング中20本の柵越え。実戦初出場となった前日の日本ハムとの練習試合では、2打数無安打だったものの「いいライナーを打てたし、しっかり四球を選べた」と手応えを口に。「100%のスイングに近づけるように。守備もしっかりしたい」と、主砲の調整は順調に進んでいます。
午後からのフリー打撃では、横田慎太郎外野手と高山が、隣どうし並んでケージに。金本知憲監督が見守るなか、外野を争うライバルが打球で火花を散らします。金本監督は高山について、「フォーム的にほぼ完成している。壁にぶつかるまでは当面、何も言うつもりはない。彼のスタイルで、今のままでいいと思う」と話しており、この日も打撃指導は行いませんでした。
打撃練習を終えた高山は、サブグラウンドへ。金本監督、高代ヘッドコーチ、平田チーフ兼守備走塁コーチが見つめるなか、三塁の位置で、久慈コーチのノックを受けました。内野守備の経験は、「高校の時に少しだけ」と高山。「内野がどれぐらいできるか。いきなりは難しいかもしれないけど、できるだけ難しいポジションをやらせたい」という指揮官の考えでの内野挑戦でしたが、金本監督は「今すぐは無理だけどね。もちろん、外野ですばらしいものを出してくれれば、外野でもいいし。きっちりやるなら、今年秋のキャンプとかで、集中してやらせてみて」と話し、当面の内野手転向はなさそうです。
高山の後に、サブグラウンドで久慈コーチのノックを受けたのは、陽川尚将内野手と北條史也内野手。両選手とも前日の日本ハム戦でエラーを記録しましたが、金本監督は「技術的なミスは、そんなに言うつもりはない。必死さ、集中力に欠けたら言うけど、そうじゃない」。課題克服のため、陽川と北條はユニホームを泥だらけにしながら打球を追っていました。
明日行われる韓国・サムスンとの練習試合には、藤川球児投手が先発予定。対外試合初登板に向けて、キャッチボールなどで調整を行いました。高山のスタメン出場も、金本監督は予告。キャンプでの仕上がりを確認するため、そして定位置争いを勝ち抜くため、戦いの舞台に上がります。