キャンプ打ち上げ翌日の今日は、練習休み。選手たちは久々に帰った我が家で家族との時間を過ごし、キャンプで疲れた体を休めています。
2月24日に安芸キャンプを打ち上げ、26日から鳴尾浜で練習を再開したファーム組も休日でしたが、ドラフト5位ルーキーの青柳晃洋投手(帝京大)は休日返上トレ。午前11時すぎ、寮から鳴尾浜のグラウンドへ現れると、ランニングやネットピッチング、ウエートなどで汗を流しました。
「休日返上ってわけでもないですよ。1、2時間なので」と照れ笑いを浮かべた青柳ですが、「劣っている部分が人より多いので、少しでも改善できるように。下手くそなんで、練習するしかない」と力を込めます。というのも、明日の甲子園での一軍練習に参加することが決定。初の一軍を前に、高ぶる気持ちが体を動かしたのかもしれません。
「同じチームだけど初対面の人ばかりなので、まずはそっちで緊張します」と初々しさを覗かせながらも、「呼んでもらったことはありがたい。まずは明日行って、雰囲気に慣れられたら。できる力を出せればいいかなと思います」と意気込みました。
下手と横手の中間から投げ込む変則右腕として、新人合同自主トレから大きな注目を浴びていた青柳。キャンプは安芸スタートとなり「正直、悔しい」と話していましたが、2月7日に初のシート打撃に登板すると、打者5人を無安打3三振に。見守った江夏豊臨時投手コーチから、「すごい投手だね」と称賛されました。安芸キャンプ中には2度、実戦に登板し、14日のJR四国との練習試合(安芸)では1回を投げ無安打無失点、21日の韓国・ハンファとの練習試合(安芸)では2回無安打無失点と、完璧な投球を披露。キャンプ終了後、28日に鳴尾浜で行われたシート打撃でも打者8人にヒットを許さず、好調を維持しています。
「試合やシート打撃でヒットを打たれなかったというのは結果だけなんで、真っすぐで押すピッチングをできたのが一番の自信です」と、この1カ月での手応えを口に。「真っすぐが一番いいと思っているので、真っすぐでどんどん押していきたい」と直球へのこだわりを見せました。安芸ではMAX141キロを計測しましたが、「大学では144キロ出ていたので、それぐらいになれば」。更なるスピードアップに、意欲を見せました。
あさって3日からのソフトバンクとのオープン戦に関しては、「何も言われていないので」と福岡遠征に帯同する予定はないようですが、練習でのアピールに成功すれば開幕一軍も視野に。絶好のチャンスを前にした青柳は、「開幕に一軍に行ければいいですし、アピールも大事だと思いますけど、やってきたことを出せればというのが一番」とキッパリ。やってきたことを存分に発揮できれば、一軍の舞台へと近づけるはずです。
休日でひっそりとした鳴尾浜でしたが、所用で外出する寮生たちの姿はちらほら。
横田慎太郎外野手は、北條史也内野手の車に乗せてもらい、キャンプ地から届いた荷物を取りに甲子園へ。「今日は体を休めます」と疲労回復に努めましたが、体の張りなどは「何もないです」と元気に話しました。
高卒3年目で初めて臨んだ一軍キャンプでは、対外試合全5試合で安打を放ち猛アピール。熾烈な外野手争いのなか、バットで結果を残しました。これから続くオープン戦では、1戦1戦が勝負に。「もっとアピールしようという気持ちだけです。しっかり結果を残したい」。掴みかけたチャンスは逃すまいと、横田は表情を引き締めました。