曇天の甲子園球場で投手指名練習が行われ、能見(先発翌々日で休日)を除く開幕ローテーションが予想されるメッセンジャー・藤浪・岩田・藤川の4投手が軽めに汗を流しました。
6日 対 巨人オープン戦(甲子園)試合中のテレビ・インタビューで金本監督が開幕投手を公言したメッセンジャーは、シーズン中と同じようにフライング・ディスクを使ったトレーニングで時折笑顔を見せながらの調整です。
キャンプ最終日に金本知憲監督から呼ばれ、「オフにしっかり体を作って来てくれてありがとう。キャンプ中も好調を維持してくれてありがとう。開幕頑張ってくれ! 頼りにしてるゾ」と直接告げられたと言うランディ・メッセンジャー投手。「本当に感謝したいし、誇りに思う。オフは懸命に体を動かした。(開幕投手に)任命してもらって嬉しい」と素直に喜びを口にしました。
「(指揮官から贈られた感謝の言葉は)素直に嬉しいけど、今年は明らかに去年とは(積んで来た)トレーニングが違う。昨年のようにはなりたくないし、全く違うコンディションにして来日したんだ」。開幕投手を務めた過去2回について「結果的にチームは勝てたけど、自分には勝ちが付いていない。(今度は)チームが勝った上で、そのご褒美として(勝利投手が)付いてくれば良い」と考えています。
香田勲男投手コーチは、「(キャンプ初日に)今年に対する思い、彼の覚悟を感じた。素晴らしい調整。外国人に対するリーダーシップもそうだし、当然今年一年そういうスピリットでやってくれると信じて、開幕に相応しいと思って判断した」事を明らかにしました。今後の登板についても「(開幕から)逆算したところでランディとも話し合って」本人の意向を尊重しながら日程を組んで行く方針です。
メッセンジャーに開幕投手を譲った形となった藤浪晋太郎投手は、8日の埼玉西武戦(甲子園)に先発予定。記者団から翌日の登板テーマを訊かれて、「実戦感覚。変化球とか、もっともっと『ピッチング』になるようにして行きたい。変化球で(特に投げたい球種は)コレと言うのはないけど、全体的にバランスよく投げたい。ボクの投球の基本としてカットボールとかスライダー・フォークになるが、余裕があればカーブ・チェンジアップ・ツーシームなども絡めて幅広く使っていければ投球の質も高まる」と話しました。
高校の後輩である西武・森選手との対決も見どころですが、「オープン戦だから(対決を)楽しんでもイイかな?と思う。ファンの方も楽しみにしているかもしれない。もちろん抑えに行くし、勝負事なので打たれないのが一番」と静かに燃えています。
香田コーチは、「(明日 藤浪が)投げるとしたら、5回位は行って欲しいし、今年やってるいろんな変化球をどんどん試して欲しい。今は(公式戦へ向けた)調整の時期だけど、次の段階へ確実に上がって欲しい」と話して、若き右腕に次のような期待を寄せていました。
「(変化球を試す前提として)当然150km/hを超えるような真っ直ぐがある訳だし(それに加えて)いつでもカウントが取れるような、カウント負けしない変化球を身につけて欲しい。もちろん、ウイニングショットにも・・。そうすると投球にも幅が出るし、長いイニングも投げられる。球数もあまり増えるようなら本人との相談になるけど、ただ今回は5回と言う先発として最低イニングを投げる事に重きを置いている」。西武とのオープン戦も興味深いポイントが盛り沢山です。