全国の広い範囲で冷たい雨が降った月曜日。ペナントレース開幕まで10日余に迫る中、横浜市西区の複合コンベンション・センター(パシフィコ横浜)で『セ・リーグ ファンミーティング2016』が開催され、6球団の監督とドラフト1位ルーキーらが舌戦を繰り広げました。(観衆2800)
6監督によるパネルディスカッションでは、チームの仕上がり具合を各指揮官が語ります。金本知憲監督は、「まずまず順調だと思う。外国人選手も(ボクは何も言ってないのに)声出しを率先してやってくれてる。若い選手のやる気・ガツガツ感を凄く感じるし、中堅選手もうかうかして(いられない!と言いかけて)いないのでネ!」と改革の手応えを口にしました。
開幕捕手を岡崎が射止めそうな事については、「ボクの中でも正直 岡崎は無かったけど、矢野コーチがディフェンスにおいては岡崎が上と報告して来たので、あとは打つ方だけ!と・・」詳しい経緯を明かしています。
次に各球団のドラフト1位ルーキーが登場。広島・岡田や巨人・桜井から力強い新人王宣言も飛び交う中、高山 俊外野手は「阪神が優勝する為に少しでも貢献出来るようにしたい。(プロの投手は)大学生と比べてスピードも切れもコントロールも違う。(オープン戦でヒットも出てるけど)もっと強く振って、フルスイングで(今よりも)良い打球を打てるようにしたい。(将来については)阪神を日本を代表する打者にいずれは成長したい」と抱負を述べました。
金本監督は、本人を前に「数多く試合に出て、投手の配球とかに慣れさえすれば普通に出来るかな?と思う。長い目で育てたい。常に2年先、3年先を見据えた体作り・スイング作りをして欲しい」と育成方針を表明しています。また、ドラフト会議の抽選でぬか喜びの末に外した因縁がある東京ヤクルト 真中 満監督から「個人的には、阪神の高山クンに頑張って欲しい!」と異例のエール もありました。
「新人王どうこうじゃなくて、打たなきゃいけない。(開幕スタメンの期待も高まって来ているが、まだ残りの)オープン戦もあるし、そんな先の事は考えていない」と言う高山ですが、指揮官は「正直、期待以上。(開幕スタメンも)このまま打ち続けてくれば、そうせざるを得ない」と報道陣に話しています。
『特にライバル視するチームと要注意選手』については「全チームがライバル」などと各指揮官の口が重くなりますが、「(苦手チームどうこうは)去年ボクは現場にいなかったので分からないけど」要注意選手については、金本監督自ら各チーム1人ずつの名前をあげました。
「巨人・ギャレット、ヤクルト・バレンティン、広島・エルドレッド。えっ、新井?まだ、現役ですか?知らなかった(笑)。中日・大野、DeNA・今永。外国人選手は本塁打打たれると・・・接戦は本塁打でカタがつくから怖いので」。しっかり、笑いを取りながらも、具体的に歯切れよく答えています。
そして、開幕カード別に指揮官が質問に答えるコーナーでは中日・谷繁監督だけが、昨年同様に開幕投手の名前を明らかにしません。2年連続京セラドームでの同じカードとなりますが、「昨年は3連敗してる。何とか昨年の借りを返して金本監督の焦る顔が見たい」と言う谷繁元信監督の挑戦状を受けて、鉄人は次のように切り返します。
「ウチはメッセンジャーを(開幕投手と)発表してるんでね。恐らくドラゴンズは大野でしょうけどね。一年間考えて、占って行く上で大野クラスのエース級を打たないとどうしようもないので、大野を打って、谷繁監督がイライラしてる顔が見たいですね!」。丁々発止のやり取りに会場は、やんやの喝采でした。