西宮市内の球団事務所で17日、青柳、横田、歳内ら9選手が契約更改を行いました。
歳内宏明投手は今季、9試合に登板して0勝0敗、防御率3.00。昨季は29試合に登板しており、「今年は試合数がだいぶ落ちたので」と表情を曇らせます。
「開幕は一軍で、2カ月弱ぐらいですぐファームに落ちたので、開幕から最後まで(一軍に)居続けて、50、60試合投げたかった気持ちが強い」
年間通して一軍にいられなかったことに、悔しさをにじませました。
「今年はずっと中継ぎで、勝っている場面でもいかせてもらったけど、勝っている試合では相手も必死に食らいついてくる。セットアッパーやクローザーの人を見ていると、必死になっている打者を圧倒しているなと」
それに比べると自身は「抑えている時も、ランナーを出しながら何とか…だった」と反省を口にし、「来年はバッターを圧倒できる、出てきたら試合は終わり、ぐらいのピッチャーになりたい」と意気込みます。
ブルペンを支え続けた福原忍投手が今季限りで引退し、4年連続で50試合以上に登板している安藤優也投手も来月39歳に。
「そのポジションに若いピッチャーが入っていかないとダメ。敗戦処理じゃなく、そういうところを狙いたい」
23歳の若き右腕は、6年目を迎える来季の台頭を誓いました。
今月メキシコで行われた『第1回 WBSC U-23 ベースボールワールドカップ』では守護神を任され、チームの優勝に貢献。決勝戦を含む3試合で最終回のマウンドに上がり、韓国戦では、タイブレークでの延長十回無死一、二塁から登板して無失点に抑え、その回裏のサヨナラ勝ちにつなげました。
「メキシコでは緊迫したところで投げさせてもらって、ゲームを締める達成感を少し味わえた。シーズン中も、何回も味わえるようになりたい。きついポジションだと思うけど、緊迫したところでも締められるピッチャーは、チームにとってもプラスになる」
U-23ワールドカップで掴んだ手応えを、来季に生かす決意です。
「中継ぎとしては、クローザーが最高峰のポジション。やっている以上は目指さないといけない」ときっぱり。「どこのポジションでも、いきなりはなれない。結果を残し続けて得られるポジションなので」と、クローザーに挑戦する覚悟を見せました。
「そのためには、体も技術も心も鍛えていかないといけない。このオフが勝負です」
国際舞台で味わった、試合を締める責任と喜び。一回り大きくなった歳内が目指す場所は、最終回のマウンドです。