2012(平成24)年に再び開催された「GREAT CENTRAL」~レジェンドユニフォームシリーズ2012~で阪神タイガースは、1937(昭和12)年に初優勝を飾ったときのユニフォームを復刻した。その前年、1936(昭和11)年の年度優勝決定戦で1勝2敗と東京巨人軍に敗れ、日本プロ野球の初代チャンピオンを逃し、翌37年の春季リーグでも巨人軍沢村栄治投手の前に封じ込められ優勝をさらわれた。打倒沢村に燃えるタイガース打撃陣は秋季リーグの前に投手をマウンドの1メートル手前から投げさせるなど沢村対策の猛練習を行う。その甲斐あって秋季リーグで対巨人戦7戦無敗。年度優勝決定戦でも4勝2敗で初の日本一に輝いた。
当時の中心選手は「闘将」と呼ばれた景浦将。その背番号6を受け継いだのが「鉄人」金本知憲。また、37年の春季リーグでリーグ最多安打を放ち首位打者を獲得した松木謙治郎の背番号9は、2010(平成22)年に日本記録となる214安打を放ち首位打者に輝いたマートンが受け継いでいる。70年以上の時を経て復刻されたユニフォームに当時の選手と現役選手の繋がりを見つけるのも面白い。
2013(平成25)年、阪神タイガースは球団初の試みとして夏季限定ユニフォームを採用した。7月26日から9月1日までのホームゲームで着用された限定ユニフォームは、ピンストライプと、かつて無地のユニフォームの時代に使われていたラケットラインをアレンジしている。
このユニフォームのいちばんの特徴は、帽子のHTマークが初めて胸マークとして採用されたことだろう。阪神のホーム用のユニフォームの胸マークにTigers以外の文字が入るのは1940(昭和15年)の戦時体制下のチーム名の日本語化により胸マークを「阪神」に変更して以来だ(交流戦のホームゲームで使用したビジター仕様の復刻ユニフォームをのぞく)。
ユニフォームを着用するイベント、「ウル虎の夏2013」に先駆けて5月3日から5日までの東京ヤクルトスワローズ戦でお披露目されたユニフォームは、この3連戦を2勝1敗とまずまずのスタートを切る。しかし、本番の「ウル虎の夏」では15試合で6勝9敗。前半戦好調ながら夏場に失速してしまった13年シーズンを象徴するような成績であった。
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