1961年に大阪タイガースから阪神タイガースと名称を変更したときのユニフォームである。このときから帽子もHTマークとなった。
そしてタイガースは黄金時代を迎えようとしていた。
チームを率いていたのは藤本定義監督。投手陣には村山実、G・バッキー、小山正明(64年は東京オリオンズに移籍)の三本柱、打撃陣は吉田義男、並木輝男、藤本勝巳、藤井栄治、遠井吾郎、安藤統夫、M・ソロムコ(小山と同じく64年はオリオンズに移籍)、山内一弘(64年オリオンズから移籍)などの巧打者が揃っていた。
タイガースの黄金時代というと、85年を思い出す人も多いと思うが、この時代のタイガースは、あのバース、掛布、岡田の3連発のようなチームではなかった。どちらかというと試合巧者という感じで、執念深く、けっして勝負を諦めず、気がつくと勝っているというようなチームであった。 このユニフォームを使い始めて2年目の62年、大洋ホエールズとデットヒートの末にリーグ優勝を飾る。一度は優勝の可能性がほとんどなくなったのだが、最後の最後まで粘りに粘っての優勝だった。 さらに64年、再び大洋ホエールズとデットヒートの末にリーグ優勝。これも62年と同じく、最後まで粘りに粘って勝ち取った優勝だった。
だが二度のリーグ優勝を飾ったユニフォームではあったが、日本シリーズでは2回とも、パ・リーグの優勝チームに日本一をさらわれてしまう。そのため66年にはモデルチェンジが行われ、このユニフォームは姿を消すコトになった。
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